悠は矢のごとく学校へ走り出した。
ブックマーク4件ありがとうございます。これからもどんどん出していくのでよろしくお願いします。
思考を放棄してから何分経ったであろうか。未だに背中に抱き着いている美少女はでれーっとした顔で俺の匂いを嗅ぎ恍惚とした表情をしているし、周りの視線は「なんなんだこいつ」みたいな視線を送ってくるし、例の男の子に至ってはなんか泣いてしまっている始末である。
状況を改めて整理してみたのだが、ほんっとになんだよこの状況......。
おっと、いけない。また意味が分からな過ぎて思考を放棄するところだった。
とりあえず、背中に抱き着いている美少女を、丁寧かつ迅速に背中から離さなければならないことは自明であるので、さっそく、さっきの二の舞にならないように慎重に問う。
「あのう、後輩さん?ホールドを解いてほしいのですが」
「っあ。ごめんなさい。抱き着いて反応してくれたら、離れるつもりだったのですが、先輩があの......その......かわいいって言ってくれたので我を忘れていました。」
.......。なんだこの反応可愛いすぎか......!っそれよりも今この状況をなんとかせねば。
でも、この状況どうすればよいのだろうか。どうやっても収集がつかない気がしてならないのだが。
まあとりあえず、この美少女がだれなのか、とかなぜ俺を知っているのかとかは後回しにして、ここから逃げたほうがいいように思える。っていうか周りの視線が痛すぎるのでそうそうに退散したい。っていうかします。
そしておれは脱兎のごとくその場をさり学校を目指した。
なんか後ろから「先輩。チャックあいてますよー。」とか聞こえた気がするがそんなのは後回しだ。
♢
かわいいって言われて言うのが遅くなったけど、先輩。チャック空いてたけど大丈夫なのかな?
それよりも先輩のこと抱きしめちゃった。すごくいい匂いがしたな.......。ああもう一回嗅ぎたい。
どうしよう。先輩のこと考えていると、かわいいって言われた顔が頬が緩んでだらしない顔になっちゃう。
でも、先輩。あの感じだと私のこと忘れていますね.......。
少し寂しいですが、まあしょうがないですね。最後にあったのが三ヶ月くらい前ですもんね。それに前の私とは印象が全然違いますもんね。
まあ、放課後に悠先輩のところに行ってみましょう。
もしかしたら、思い出してくれるかもしれませんし。
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