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おいおい、ほんとなんなんですか。

 ピンポーン。


 ピンポーン。


 ピンポーン


 .....朝からうるっさいな。


 まだ.....6時半だぞ。


 さては、佳織だな。


 昨日の経験上絶対にそうだ。


 うーんどうするかな。


 このままにしたらドアガチャガチャしだすだろうし。開けてあげるか。明日の朝から来ないように。


 俺は動きたくないと言う体を起こして、玄関に向かう。


 「佳織ー、お前明日の.....」

 「おはよう、悠」

 「お、おう。おはよう。菜月」


 え?え?え?


 何?どうして。菜月がいるんだ。


 「あ、あのー。菜月さん?なぜ僕の家を知っていらっしゃるのですか?」

 「そ、それは、あ、愛の力よ」

 「いや、愛の力にそんな効果ないし」

 

 あれ、このやり取り昨日もしたような気がする。


 「それで、ほんとはどうやって知ったんだ?」

 「.....涼太に聞いたのよ」

 「あーなるほどね」


 どうやって俺の家を知ったのかは分かったが、もう一つ分からないことがある。


 「なんで涼太に聞いてまで、俺の家に来たんだ?」

 「それは、そのー」

 「うん?」

 

 少し顔が赤いような気がする。

 まさか風邪で頭がおかしくなったのだろうか?


 「一回しか言わないからよく聞いてね…。」

 「お、おう」


 え。なにこの展開。

 菜月顔が茹でたタコのように顔が赤くなっている。

 いつもの凛としたモデルのような顔が少し目が潤むことで、とてもかわいらしく見える。

 これがギャップ萌えか。

 ってそうじゃなくて聞かなければ。


 「あの、あのね」

 「ゆっくりでいいぞ」


 告白っぽい展開だけど告白ではない。そうそんな訳がない。


 だってあの菜月だぞ。学校一位二位を争う美少女だ。そんなわけが無い。

 

 俺と話してくれているのだって俺が友達いないからだって思っている。


 「そのー前から悠のこと.....。」

 「おう。」

 

 気持ち悪いなって思ってました、とかだろ。

 それか死ねばいいのにって思ってました、とかだろ。

 昨日のあの騒動からして。



 「ずっと、ずっと」

 「ハイ」

 




 「す、好きでした」

 


 ...............。うん?え?なんで。何で何で?

 意味が分からなすぎる。


 「菜月、大丈夫か。気でも狂ったのか?」

 「し、失礼ね。気なんてくるってないわ」

 「え?なんで。俺だぞ。こんなさえない男一位二位を争う俺だぞ」

 「別に、しっかり髪とかすれば結構かっこいいと思う」

 「そうじゃなくてそんな奴のことを好きって、っていうかいきなりどうして告白?」

 「そ、それは恥ずかしいから。とりあえず家に入れて」

 

 そうだった。ここ玄関だった。

 危うく近所迷惑になるところだった。


 「汚いけど、どうぞ」 

 「お、お邪魔します」


 とりあえずお互い座り向かい合う。

 お互い少し冷静になり、若干どうしていいのかわからなくなる。


 そんな中先に口を開いたのは菜月だった。


 「私は、悠のことが好き。私を助けてくれたあの日から」

 「.....。」

 「最初は、優しい人だな。って思っていただけなの。でも日に日に悠のことを目で追っていて。

 いろんな悠を見たの。優しい悠だったり、、少しどんくさい悠とか。

 そんな悠を好きって自覚してからずっと悠のことしか考えてなくて。でも恥ずかしいから告白もできなかったんだけど、あの子が来て、あ、まずい悠がとられちゃうと思ったら告白するしかなくて」

 

 「.........わかった。でも猶予をくれないか?」

 「猶予?」

 「佳織と約束したんだ。佳織のことたくさん知って俺が佳織のことを好きになったら佳織に告白するって」

 「う、うん」

 「今年中には絶対に決めるから」

 「わ、分かった」

 

 少し空気が重くなる


 ピンポーン。


 多分佳織だろうか。


 玄関に行きドアを開ける。


 「先輩!おはようございます!」

 「ああ、おはよう。」

 「..........せんぱい?なんで女性用の靴があるんですかぁ?」

 「そ、それは」


 佳織の笑顔が怖い。透き通っていた眼が黒くなってきている。


 「それは私のよ!」

 

 って言いながら菜月が抱き着いてくる。


 え?抱き着いてくる?


 「菜月!何してんだ」

 「悠に抱き着いているだけ。それより赤坂佳織。」


 佳織が警戒した顔を見せる。


 「あなたには絶対に負けないから」

 

 そして察したのか知らないが


 「上等です。先輩は私のですから」


 おいおい、ほんとなんなんですか。


 

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