まためんどくさいことになりましたよ。
ブックマーク490件ありがとうございます!
佳織と一緒に通学して五分くらい経っただろうか。
その間いつも何してるとか、何が好きとかとりとめもない話をしながら通学していた。
いつもより少し早く出たから俺たち以外通学している人は少ない。
「先輩、今日の放課後用事ってありますか?」
うーん。前の小説を完結させてから、まだ少ししか経っていないし次のストーリーも思いついてないので
「なんもないよ」
「では先輩、買い物に付き合ってくれませんか?」
「いいけど。なんか買いたいものがあるの?」
「新しく服を買いたいんです。」
「ふーん」
俺はあんまり服とか買わないなー。
あれ?待てよ。よくよく考えてみたら女の子と一緒に買い物ってデートじゃないか?
ちょ、ちょっと待て。高梨悠十六歳。
デート。恋人と日時を決めて会うこと
大丈夫だ。俺たちは恋人でもないし。
でも女の子と二人きりでどこかに行くことをしたことがない。
涼太と菜月と沙月の四人で行ったり、菜月、沙月の二人と俺で行ったことはあるが。
「先輩?どうかしました」
「い、いや。何でもない。それより、俺と行くより友達と行ったほうがいいんじゃないか?」
「私は先輩と行きたいんです!デートしたいんです」
「待て待て。俺たち付き合ってないだろ」
「大丈夫です。一年以内には付き合っていますから。えへへ」
「えへへじゃないよ…。」
この子怖い。何が怖いって一年以内に俺を落す計画を立てているところよりも、可愛すぎて怖い。
「先輩、授業が終わったら校門に来てください。」
「ああ、分かった」
それより学校に近づいてきたな。電車で来た人達が結構いる。
緑清高校は便利なことに学校と駅がかなり近い。駅から走って五分くらいだろうか。実際走ったことがないので知らないが。
「ねぇ。あの人って」
「あ、昨日の人たちだ」
まずい。すっかり忘れていた。昨日いろいろやらかしたんだった。
でも、佳織がゆっくり俺と登校したいって言ったから、ペースを速める訳にはいかない。
「先輩、先輩。私たち噂になっていますね」
「ああ、そうだな」
君が噂を作った原因だけどね。まぁいっか。佳織嬉しそうだし。噂なんて気にしたら負けだ。俺の小説をたたいてくるクソ共、じゃなくて読者よりましだ。
俺たちはそのままのんびり学校に行く。
だがしかし待ったをかけるものがいた。
「ゆーう。朝から何をしてるのかな?」
「悠。私とは登校しないのにその子とはするんだ」
うわ、めんどくさ。
「おはよう、菜月、沙月」
「うん。おはよう」
「おはよう」
「じゃなくてね、昨日の子だよね。その子」
「うん。」
「先輩、先輩。その人達誰ですか?どちらかが先輩の恋人ですか」
佳織さらにめんどくさくしないでくれ
「違う。この人たちは俺の友達だ。背が大きいほうが藍沢菜月、背が小さいほうが沙月だ」
「初めまして、先輩の未来の恋人、赤坂佳織です!」
「初めまし、え?」
「初めまし...え?」
「おい、佳織。まだお前の彼氏になるかわからんぞ」
「絶対に先輩を落して見せます!」
「どどど、どういうこと?」
お、菜月が珍しく動揺してる。
「え?何。どういうこと?説明して」
沙月が聞いてくる
「うーん。話が長くなるし教室でいいか?周りの視線が痛い」
「わかった」
「..........うん」
「先輩私はここで」
「ああ、わかった。」
♢
まずい、まずい、まずい。
私、藍沢菜月は十六年生きてきたけど、いままでで一番まずい。
何であんなに朝から仲がいいの。一年から友達の私ですらまだ一緒に登校したことがないのに。
過去にお姉ちゃんが気をきかせて一緒にしようとしてくれたけど恥ずかしくてできなかった。
兎に角まずい。これからはもっと積極的にいかないとだめかもしれない。
♢
まずい、まずい、まずい。
私、藍沢沙月は人生で一番焦っていると思う。
私は菜月のおかげで涼太君とつきあうことができました。アドバイスももらったし相談にも乗ってもらった。
だから、次は私が菜月を応援していますが、まずいですよ。
あの子に悠は取られるかもしれません。
もっと菜月をサポートしなければ。
♢
あー先輩と一緒に登校できました。
私の小さな夢が一つ叶いました。先輩大好き。
放課後のデート楽しみです♡
毎回誤字が多くてすみません。
感想、評価、意見、よろしくお願いします。




