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『ダスト』アナザーストーリー  作者: るりはる
2/2

部活外記録No.2〈2人の再開〉

この物語は『ダスト』のアナザーストーリーです。

先にそちらを呼んでください。

目の前が暗く、霧がかっている。

人気(ひとけ)はなく、道が1本あるだけだ。

その先に何があるかはわからない。

ただ、ここがどこなのかが分かる気がした。

空中にはオーブのようなものが飛んでおり、それぞれに色がついている。

見たことのあるものだった。

「そうだ、オーラだ」

その時に脳内に今までの学校生活のことがフラッシュバックしてきた。

初めて光にあった時のこと。

ハートドロップを作った時のこと。

初めて依頼が来た時のこと。

部員が増えたこと。

神谷と争った時のこと。

好きな人の前で死んだこと。

それで自分が死んだことを実感した。

進んでいくと出口が見えてきた。

光が差し込み、強くなっていく。

目を細めているせいで何も見えないが、人がいる気がした。

出ると辺り一面が花に包まれ、1人の制服姿の女子がスカートを風になびかせていた。

「やっと来たね、影くん」

振り向くとともに髪がふわりと浮かせてこちらを見る。

見慣れたロングの髪に紅蘭高校の制服。

右手首には黄色のシュシュがついている。

知り合いには一人しかいない。

「光…」

思わず駆け出し、抱きしめる。

確かに触っている感覚がある。

間違いなく光がいる。

「影くん、会いたかったよ…」

2人して涙を流した。

「ごめんな、独りぼっちにしちまってごめんな」

もう死んだはずなのに人の温もりを感じる。

「もう離さない、何がなんでも近くに居るよ」

腕に力が入った。

「影くん、痛いよ」

笑いながらも照れているようにして顔を(うず)めた。

花びらが舞い散り、日差しが照ってる中に男女二人組が手を繋ぎ空を見上げている。

空には太陽のようなものが昇っており、小鳥が2羽、()ばたいている。

「この世界って死後の世界なんだよね?」

髪をかきあげながら問いかけてくる。

「おれば寿命で、光は『リセット』によって死んでるはずだからな。きっとここが天国なんじゃないか?」

ここがなんの役割を果たしているのか全くわからない。

光に会えたことには感謝している。

けれども生きていた時にやり残したことは沢山ある。

「最後にやりたいことがあるんだ」

光がこちらを向いた。

顔を近づき、目を閉じ唇を重ねた。

離れると顔を赤く染めた光がいたが、それに構わず気持ちを言葉にしてぶつけた。

「もう叶わない夢だけどさ、僕と結婚してください」

結婚指輪はないし、チャペルでもない。

それでも僕は君が好き。

その一心で言葉にした。

「また君に会えてよかった。この言葉を伝えるまで消えたくなかったからさ」

その時僕を包む謎の光が集まった。

「影くん…」

僕が死んだ時と同じ現象が起こった。

「嫌だよ!また離れるなんて嫌だよ!」

腕を掴もうとするが触れられずに(くう)を切る。

俺の目から涙が零れる。

その涙すらも光となり消えてゆく。

既に足は消えていて、腰あたりまで来ていた。

また光を1人にしていきたくない。

けれど、俺にはどうもすることが出来ない。

ただその場で泣くことしか出来なかった。

「ごめんな、光。生まれ変わってまた会おう」

飛び込んでくる光のことを抱きしめることをも出来ずに消えていった。

空に昇っていく感覚の中でその場に崩れる光が見えた。

今度は普通の家に生まれたいな…

目の前がどんどん暗くなっていった。

----------------

「早くしないと遅刻しちゃうよー!」

僕を呼ぶ声がする。

家を出ると前には1人の少女がいた。

「さぁ、行くよ!」

僕の手を引っ張り学校へ向かう。

その姿はまるで生まれ変わった2人のようだった。


物語は本当の終わりを迎えた。

主人公達が幸せなのかどうかは読んでくださった皆さんが決めるものです。

僕はこの終わり方が1番美しいものだと思いました。

偽騰影は最後まで人に愛されて過ごしてきました。

僕もこんな感じで生きたいな…

『ダスト』はここで終わりますが、『るりはる』はまだまだ終わりません。

作者るりはるの次回作もよろしくお願いします!

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