表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三日月の幻想  作者: 保志野 奏汰
高校編
4/28

3話 進路と将来

体育の時間以外ではネックレスは見えることはほとんどなく、学年が変わった時をのりこえれば、あとは問題にはならない。

「今年もこれで安泰ね。」

と一人ごとが口にでた。

「いやいや、今年は受験もあるし、寧ろこれからでしょうが。」

と詩織が真面目なつっこみを入れる。


「「そうだよしっかり勉強して、進路考えなよ。」」

「わかってるわよ。」

「え。何で怒ってるの?」

「ごめん。怒ってないよ。つい大変そうだなっと思ったら語気強めちゃっただけ。」

「そうなの。ならいいけど。」


「「いきなり入ってくるな。おかげで変な弁明させられたじゃない。」」

「「くくく(笑)。ごめん、まさか声に出して答えるとは。」」

「「嘘。完全に狙っていったでしょうが。」」

「「ばれたか。しかしここまでうまくいくとは予想外だったのは事実だよ。」」

「「く。毎度毎度。覚えてなさいよ。」


一通りあいつとの話を終えて詩織との話に戻る。

「結希は大学行くんでしょ。」

「え、詩織はいかないの。」

「私は看護の専門学校にしようかなと思ってる。」

「もう決めてるんだ。」

「まあね。あとは頑張るだけなんだけど、なかなかスタートが切れないのよね。」

「私はざっくり大学行くとしか決めてないから、まず学部決めないといけないのよね。」

「佐伯君と同じ大学行くんじゃないの。」

「なんで、あいつと同じとこにいくのよ。詩織とも別れるのに、あいつと同じとこは意地でもいかないよ。」

「あんな仲いいのに別々になるんだ。」

「そんなに仲良くはないと思うけど。ホント腐れ縁だよ。」

「そうしときますか。ちなみに彼はK大にいくらしいよ。」

「それ、どこからつっこめばいいの。」

「さあ。」

そう言って詩織が笑い、私は苦笑していた。


「「で、進路どするつもりなの。」」

「「ゆっくり考える。ダメ。」」

「「いいと思うよ。しっかり悩んで決めれば。」」

「「悩みたくないな。」」

「「いきなり前提条件をひっくりかえしたよ。」」

「「あんたはどうすればいいと思う。」」

「「k大の薬学部にして、薬剤師目指すと将来安定していいと思うよ。」」

「「なにその面白くなく、安定志向は。最近の若者はどうしてそう安定志向になるわけ。冒険してでも、もう少し面白い人生になるようなものにしなさいよ。」」

「「いや、まず君の学力ではかなりの冒険だけど。で、君はその最近の若者だよね。」」

「「何か言った。」」

「「理不尽だ。」」

「「世の中理不尽だらけよ。」」

「「君が言うか。」」

てことで私の進路はまだ暫くさだまりそうになかった。

お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ