プロローグ
「死にたい」ではなく、「消えたい」と思う人はいないのか?という発想から書き始めました。
プロローグはいきなりぶっ飛んでますが、一応現代日本が舞台で、少しファンタジー要素が入ってる話になります。
あるところに人間を愛する神がいた。
彼は可愛い人間達をどうしたら幸せにできるのかいつも考えていた。
ある日、彼は思いついた。
人間は誰しも、何かに後悔している。そんな人間の時間を戻し、やり直させればきっとその人間は幸せになれるのではないか?
しかし、彼はすぐに思い直した。
…いや、それはできない。時間というのは万人に平等に与えられているもの。それを特定の人間にだけ自由にさせるというのは、世界の理を崩す一因になるだろう。
何かを得れば、何かを失う。
それがこの世界のルールだと、彼は十分に理解していた。
もし、誰かの時間を戻すのであれば、それ相応の対価を貰わなければ。
その対価とは…その者の幸せと同程度の価値を持つものでなければならない。
それは、その人間の…
ーーそれを差し出すことができる人間がいるのであれば、私はその者に時間を与えよう。
そして、1つの切なる願いが彼の元に届いた。
お読みいただきありがとうございます。
次回以降、しばらく現代日本の話になります。このプロローグの内容がはっきりと出てくるのはかなり後の方になると思いますが、その時に少しでも思い出して頂ければ幸いです。
他に執筆中の作品もあるので気まぐれに書き溜めて更新していきたいと思っています。
お付き合い頂けたら嬉しいです。