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エセコイ04 ”ゆめまぼろしの如くなりっ!”

反応が皆無なので、問題作をお送りします。


改訂なしの初期設定をぶつけます。

皆の衆、ぶっちゃけ2日目というのは、辛いものである!



 とっても眠たいが、文句も言っていられない。

これは大名として、大事な仕事なのである。


俺はブルーな気持ちを切り替え、気合を入れて、式に臨んだ。



しかしまあ、式としては堅苦しさが抜け、多少気楽であることも確かである。


昨日、さまざまな仕事をしていて参加できなかった者、もしくは格下で正式に呼ぶにはいささか憚りがある者がやってくる。


あとの者(主賓)は、最初から宴会モード全開である。

浅井の精鋭である、重臣共は、最初からガンガン飛ばしていた。



よく見るとお市も昨日はよく眠れなかったのか? 寝不足気味みたいである。


「お市大丈夫か?つらかったら俺に言うんだぞ!」


「ふぁぃですぅ(旦那様だんにゃさまはやさしいでふぅ) はふぅ」


相当の寝不足みたいだな。(可愛そうに、ごめんよ。)


式場の大広間へと向かう。

退屈な儀式の始まりだ。



 しかしそれ以上に、恒ちゃんの顔色が悪い。


その土気色の顔色は、まさしく倒れる5秒前である。


「大丈夫なのだろうか?」

あまりのことに思わず声が漏れてしまった。


さすがに心配になるのだが、俺は新郎ゆえ今は勝手なことが出来ない。

  (くそっ)

「友松~(小声)」

友松に耳打ちをして、様子を気遣うように指示した。


友松はすぐさま、恒ちゃんの元へさりげなく向かって行ったが……


一言二言交わすと、恒ちゃんは、酒の一気飲みを始めてしまった。

  (おいおい)


「お~っさすがは、織田殿の懐刀の池田殿! おもいっきりの良い飲みっぷりですな~」

三田村が要らんチャチャを入れた。


「「「「儂も負けてはおられぬ」」」」

と言い出す馬鹿が大勢いたおかげで、婚姻の宴はただの酒宴へと速やかに移行した。


まったくもう、爺さまたちは勝手な御仁だ。



― お昼 ―


さすがに飛ばし過ぎたのか……、昼過ぎには死屍累々の惨状と相成った。


「あちゃ~ぁ」

俺は、額に手を当てて嘆息する


「死屍累々ですうぅ」


「仕方がない、早いが今日はお開きにしよう!」


「ですうぅ。 (やっと二人っきりですぅ)」



俺の袖を掴み寄り添うお市は可愛かった。


(自室へお持ち帰りした~ぃ)

という心の声を振りきって、俺は自制心をフルに発揮させた。



「今日はもういいだろうから下がりなさい」


(;´゜д゜`)エエー

「はっハイですぅ~  ( ;∀;)  (しょんぼり~)」


捨てられる子犬のようなまなざじが、まるで俺を責めているようではないか?


「うっく」

我慢我慢だ! 賢政オレオレは紳士なんだ~っ。


お市も疲れているようだし、格好をつけ、早いこと奥へ下がらせた。

これが優しさである。




― おいぬ


「はふぅ~」

(旦那様は、おくてですぅ。 紳士なのでしょうが、出来ればぁ、もっとも~っと一緒にいてほしいですぅ。)


あれれ、私ったらなんとハシタナイ。

(穴があるから入○てほしいじゃなくて、穴があったら入りたいですぅ~。

  (#^.^#) )



火照った顔をしたまま奥へと下がっていくと、すっかり”お市LOVE”になってしまった御崎に捕まり、そのまま寝かせられてしまった。


「風邪じゃナイのですぅ~」

布団の中で、弱々しくそうつぶやくおいぬであった。



~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・


伊吹は今日は朝から低調であった。

織田家の者は、あまりお酒に強くないのが基本仕様である。


いわゆる、二日酔いであった。


この情報を、もし池田恒興が事前に入手していたら……

彼は小躍りして小谷城登城10本ダッシュを、笑顔でこなしていたであろう?


今や信長を抜き去る勢いで、彼の悩みの96%は、伊吹おいちがらみである。

彼もすでに酒の精の優しいお導きで、夢の中の住人となってしまっていた。





― 蛇足 ―



かくして、挙式2日目は、早々に終わるかに見えた。



しかし、オレにはひと仕事残っていたのであった。


……昨日の侍女の件である。

どうやら、秀吉が来て何故か捕まってしまったようだ。


俺には、はっきり言って意味が不明なのだ…。




昨日、オロオロした侍女がやってきた。


夜伽の当番だと思い、美味しく頂いてしまったのだ……。


いやあもう参ったね!


尾張弁に気づいたのは、コトが過ぎてしまってからで、しかも尋ねた名前がねねだと聞いた時には……。

俺にはNTR属性が備わっていることを確信した。

(後でタグを調べたがNTRの表示はなかった。)



あれおかしいな?

これは、夢だろう。


と言うか、俺はどんな顔をして秀吉に合えばいいのだ?


そう考えると、無性に酒が恋しくなって、飲んでしまった。



― 次の日 ―


気がつけば、翌朝になっていた。



「はて、俺は何をしていたんだろう?」



まあいいか、くよくよ考えても始まらない。

さあ、今日は宴の最終日だ!

気合を入れていこう。



ご感想、お待ちしております。


夢オチですかね?

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