93話:秀助登場
過酷な修行に取り組んでいた秀助は、次第に本気で勝を倒しに行くようになった。
「そうだ!その調子だ!いいか!重要なのは、力を込めることだ!そうすれば、オーラが大きくなる!...はず!」
「師匠…全力の芥小町をぶつけるぜ!恨まないでくれよ!」
秀助は芥小町のために塵を集め始めた。
「馬鹿野郎!「恨まないでくれ」だと!?その甘さを捨てろと言っているんだ!お前は昔から聞き分けの悪いガキだった!」
勝は怒鳴った。秀助はかちんときた。
「なんだと!」
勝は続けた。
「大体、そんなゴミ能力で、仲間を守ることができるか!?」
この発言は、秀助を怒らせるのにうってつけだったようだ。
「なんだとぉぉぉぉ!」
秀助は塵を必死に集め始めた。すると、塵の塊だけでなく、オーラも肥大し始めた。そのオーラは化物のようにおぞましかった。
「!これは!」
「くらえ!芥小町!」
秀助から放たれた芥小町は、勝めがけてかなりの速さで飛んでいく。
「レベルΖ!『雲泥分解』!」
勝は飛んできた塵の塊を一瞬で分解した。分解された塵は、木片や砂、雪の結晶などに変化している。レベルΖ、雲泥分解は、分解したものを全く別のものに変化させる奥義...
「師匠!できたよ!」
秀助は表情を明るくさせながら、勝のもとに駆け寄る。
「つい、レベルΖを使ってしまった!」
勝は、近寄ってきた秀助の頭を撫でる。
「秀助!教えることはもうない!ていうか、できない!本当によくやった!」
「!師匠!ありがとう!」
秀助は勝に抱きつく。勝も秀助を抱きしめる。しばらく2人は抱き合っていたが、勝が口を開く。
「さあ、行くんだ!仲間を助けるんだろ?」
秀助は、顔の表情を引き締める。そして、急いだ様子で山小屋を後にするのであった。勝は、その姿が見えなくなるまで、秀助を見送っていた。
「本当に大きくなったな...秀助...」
そして、現在に至る。
「全く、探すのに苦労したぜ。こんなところまでに来ていたとはな。」
みつねや雄康が秀助に声をかける・
「しゅう君!いつまでどこに…!」
「…そうだぞ!」
「まあまあ、それはいいじゃないか…それより、かなり強い相手らしいな。」
七郎次が口を開いた。
「ああ、そうなんだ!完全催眠と拝聖水の使い手だよ!」
秀助は辺りを見回す。辺りには聖水によって炎があがっており、その合間にデュルケームやゲルフが見えた。
「君も暗殺対象の一人だな。No.2から聞いている。」
「そうかい…それじゃあ、これも知っているのかな?」
すると、秀助はダストメイカーを発動した。秀助は四次元ゴミ箱を出現させ、そこからいくつかのゴミを取り出す。そして、そのままゴミをゲルフとデュルケームめがけて発射した。
(!ゴミが炎の合間をくぐり抜けている!?)
炎の合間をくぐり抜けたゴミは、そのまま2人のもとに向かっていく。デュルケームはそれをかわしたものの、ゲルフはかわすことができない。ゴミはしばらくゲルフを蹂躙し、気絶するまで攻撃を続けた。
「なんて男だ…容赦ないな。」
デュルケームが呟くように言った。秀助は、それに反応した。
「当然だろ?こっちだって、殺されそうになってんだ。」
ついに、敵はデュルケーム一人となった。秀助は、デュルケームにじりじりと歩み寄る。
「私としては、このような手を使いたくはなかったが…」
デュルケームはため息をつくと、突然叫んだ。
「私よ!私は世界最強の男だ!世界三大兆能力者など相手にならないほどな!」
「!?」
デュルケームは、自身に催眠をかけ始めた。デュルケームの肉体が引き締まり、体の色が赤くなり始める。
「体への負担が尋常じゃない。体がアノミー状態だ。さっさと終わらせる!」
「そうだな。さっさと終わらせよう。」
秀助はにやっとして、オーラを肥大化させ始めた。
「な、なんだ!あのオーラは!」
七郎次が驚いていた。他のメンバーもそうであったが、声に出すことができなかった。
肥大していた秀助のオーラは徐々に、塵に変わっていった。
「見せてやるか、俺のΕ技をな。」




