表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兆兆発止  作者: ぱんろう
精鋭暗殺部隊来襲編
88/150

88話:近づく影

デュルケームらは、ただひたすら、女性陣についていく。すると、女性陣は一つの部屋に入った。しばらくその部屋周辺で待機していると、今度は男性陣が部屋に入っていくのが見える。No.7らは顔を見合わせ、その場を後にした。

デュルケームらは近くの部屋に入っていく。そこには、他の宿泊客がゆっくりしていた。

「な、なんなんだ!?あんたら!?」

宿泊客たちは動揺していたが、No.7はそれを意に介さず歩み寄る。

「警察呼ぶわよ!」

一人の宿泊客が電話を取り出した。すると、デュルケームが呟くように言った。

「今からここは私たちの部屋だ。お前らは、人知れないところで自殺していなさい。」

すると、騒いでいた宿泊客は黙り込んだ。そのうち、一人が立ち上がる。

「そうだな。行こうぜ、皆。」

一人が部屋を出ると、他の皆もそれに続く。

「さて、あとの3人もここに連れてきてくれ。今からここを拠点としよう。」

あとの2人が頷いて部屋を出た。


ウェーバーらは十兵衛と中原を観察していた。彼らは温泉街にあった茶屋で休憩していたのだ。

「SOCIOLOGIの本拠地が近いというのに、茶を飲むか。能天気な男たちだね…」

ウェーバーが呆れていると、3人のもとにゲルフとノアがやってきた。2人はウェーバーらに耳打ちをする。それを聞いたウェーバーらは席を立った。そして彼らは茶屋を離れ、デュルケームがいる部屋に向かうのであった。

「やあ、デュルケーム。いい部屋がとれたね。」

デュルケームがくつろいでいた。

「ああ、ウェーバー。ミスター・リードはどうだった?」

ウェーバーが笑いながら言った。

「まだ僕たちの存在に気がついていない。だが、彼のことだ。無色オーラ状態でテレパシーを発動しているだろう。やるなら今夜だね。」

デュルケームが深く頷いた。


部屋に入った首都警察たちは談笑していた。一般の客を装うようにしていたのである。しばらく談笑していると、仲居が部屋にやってきた。

「ご食事の用意ができました。今お運びいたします。」

そう言って、部屋から離れていった。ウェーバーは、その中居についていった。

しばらく待っていると、今度は数人の仲居が部屋にやってきた。豪勢な食事とともに。メンバーの皆はかなり興奮していた。その様子を、十兵衛は孫を見るような表情で見ていた。

「失礼します。」

仲居たちが部屋を出ていく。出ていった仲居の一人は、デュルケームらがいる部屋に入っていった。

「おお、板についているじゃないか。ウェーバー。」

デュルケームが笑いを堪えながら言った。

「勘弁してくれよ…女になるのは初めてだよ…」

ゲルフが感心しながら言った。


「相手の姿形、さらには兆能力まで模倣する『フルコピー』。さすがですね。」


「ああ、相手を目視するだけで、模倣が可能になる。写真でもOKな、兆便利な兆能力だ。」

ライオンが興奮した様子で言う。

「姿形を!?って、ことは…その着物の下は…!」

「何考えてんの…気持ち悪いよ。」

ウェーバーがドン引きしながら言った。ライオンの横にいたノアが、不思議そうに聞いた。

「あれ?それじゃあ、本物の女はどうしたんですか?」

「ん?ああ、今頃温泉でのぼせているだろうなぁ…それより、デュルケーム。どういう計画でいく?」

デュルケームが手で招くようなジェスチャーをして、皆を集める。そして、静かに計画を語り始めるのであった。


食事を終え、メンバーの数人は就寝し始めた。十兵衛と中原らはまだ起きていた。中原が辺りを見回しながら言った。

「ミスター・リード首都警総監、私たちを狙っている敵は確認できたでしょうか?」

「ダメだ。やはり、無色オーラだと、雑音が多すぎる。その中には、SOCIOLOGIの構成員らしきものもある。もはや、全員敵だと思った方が、気が楽になりそうだ。」

2人が話し合っていると、仲居が部屋にやってきた。仲居になり変わっているウェーバーだ。しかし、十兵衛らは、それがウェーバーであることなど知る由もない。

「夜分遅くに失礼します。当館のスペシャルサービスを紹介したいと思いまして…」

「スペシャルサービス?そんなのあったっけ?」

十兵衛が不思議そうな顔をした。仲居に扮しているウェーバーがにやっとしながら言った。


「ええ、当館の源泉を直接体験していただきます。温度1000℃超えの大サービスです。」


すると、部屋に溶岩が流入してきた。

「!なんだこれは!」

起きていた善治が水を発生させ、それを食い止める。騒ぎを聞いて、寝ていたメンバーたちも目を覚ます。

「敵襲か!皆、私たちが応戦するから逃げろ!」

十兵衛がメンバーを逃げ道を用意する。首都警察一年目のメンバーは言われた通りに逃げようとする。出入口は溶岩にやられているため、窓から逃げだした。

「相手は6人だ!うち2人は幹部のようだぞ!」

十兵衛が周りのメンバーに叫ぶように言った。

「今更気がついたのかい?」

雪を発生させていた仲居ウェーバーがにやけながら言った。どうやら、雪を操る兆能力らしい。さらに、溶岩の上をボートがやってきた。そこには、2人の男が乗っている。ウェーバーもそのボートに乗り込む。

「さあ、暗殺決行だ。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ