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兆兆発止  作者: ぱんろう
精鋭暗殺部隊来襲編
84/150

84話:緊急招集

たった一日の間に、ほとんどのメンバーが精鋭暗殺部隊と対峙することになった。この事態を重く見た十兵衛は、2日後にメンバー全員を招集した。たった一人、病室で昏睡状態にある秀助を除いて。

「すまないな。急に集まってもらって。」

「いえ、それは構いませんが…なぜ皆を…?」

中原が聞く。十兵衛は少し間を空けて、口を開いた。

「SOCIOLOGIの本拠地に乗り込む。それを実行するときが来た。」

「!」

その場にいた全員が驚きの表情を隠せない。皆が呆気にとられていた間、十兵衛は続けて言った。

「それに伴い、フェルナンドをデイヴィッドと接触させ始めた。一週間後には、本拠地に乗り込むことができる。五味川茉莉救出メンバーの私たちは、本拠地近くの温泉街にて、本拠地襲撃のタイミングまでそこで待機だ。というわけで、今から出発だ。バスを用意してある。」

すると、みつねが口をはさんだ。

「ちょっと待ってください!しゅう君はどうするんですか!?」

十兵衛は答えた。

「秀助は、まだ昏睡状態にあるだろう?彼には無理をさせたくない。」

今度は善治が口をはさんだ。

「ですが、ミスター・リード首都警総監。彼は、重要な戦力にはなります。気にくわない男ですがね…」

「お兄様…」

十兵衛はそれにも答えた。

「それは間違いない…が、彼一人のために待つわけにはいかない。それは、敵に襲われたお前さん方ならよくわかるはずだ。」

「…」

誰も言い返すことができなかった。それぞれ精鋭暗殺部隊には苦しめられたからだ。菊千代が口を開く。

「あの、せめて最後にしゅうちゃんを見舞いに行っても…?」

「…いいだろう。だが、皆で行くぞ。」

こうして、皆が秀助のいる病院に向かったのであった。特に襲われることなく、病院に着くことができた。しかし、どうも病院内は慌ただしい。コードブルーでも出されたのだろうか、などと皆が思っていたとき、看護師が慌てた様子で声をかけてきた。

「あの!首都警察の皆さんですよね!?大変なんです!」

看護師は一息置いて言った。

「五味川秀助さんがいなくなったんです!今、手が空いている人で探しているのですが…」

「そ、そんな!昨日まで私は彼のもとにいたのよ!?」

菊千代がひどく焦燥している。それは、菊千代だけでない。

「あのゴミ野郎!どこに…」

善治は頭を抱えていた。下を向いていた十兵衛が口を開く。

「勝手にさせろ。奴がどこに行こうと、私たちの居場所や動向までは追えないさ。」

「ですが…!」

善治が口をはさもうとするが、十兵衛はバスの方に向かっていった。他のメンバーもそれに続く。みつねや善俊、雄康らは歩き出さない。それを見た十兵衛が言った。

「いいか、私にとっても不本意だ。しかし、個人の事情を考慮する余裕はないのだよ。」

十兵衛は力強く拳を握っていた。血が出るほどに。みつねたちはそれを見て、しぶしぶバスに乗り込むのだった。


遡ること一日前、人気のない夜の山奥を、一人の男が歩いていた。秀助である。しばらく歩いていると、木造の山小屋が見えた。秀助はしばらくその山小屋周辺を見回す。

「おい!誰もいないのか?」

秀助は大声を出して、誰かに呼びかけた。すると、一人の男が出てきた。

「誰だ?こんなところに…って!秀助…?」

どうやら、秀助の知人らしい。秀助はにやっとしながら言った。


「まだここに住んでいたんだな。おかげで、探す手間が省けたがな…久しぶりに会えてうれしいぜ?師匠。」


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