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兆兆発止  作者: ぱんろう
兆能力ファイトクラブ編
60/150

60話:兆能力ファイトクラブ、終幕

No.11にしがみつかれた善俊はもがいていたが、そこは巨漢のNo.11、満身創痍であっても、かなりの力だ。そんなNo.11に向かっていった男がいた。マスクマンである。

「何やってんだ!マスクマン!」

秀助が叫ぶものの、マスクマンは無視してNo.11を突き飛ばした。そして、No.11に手をかざす。

「あ、ありがとうございます!」

「お前は早く逃げろ!」

善俊は慌てた様子でその場を離れる。マスクマンは秀助の方に顔を向ける。

「しゅう君、俺の兆能力を忘れたのか?外部で発生した炎も、手さえ使えば操ることができる!」

「!そうか!それなら、そいつを生きたまま連行することができる!」

秀助が嬉しそうに言った。そのとき、No.11がマスクマンを掴んだ。

「お前でもいい。一人では死なねぇ!」


はっとした十兵衛が叫ぶ。

「マスクマン!そいつから離れろ!!」

「え?」

遅かった。No.11が発光し始める。


どかあん!


その数秒後にNo.11が爆発した。近くにいた秀助や善治が吹き飛ばされる。善治の方は、十兵衛が受け止めるも、秀助は瓦礫に直撃する。

「ぐはぁっ!」

しばらく辺りに煙が立ち込めた。善治を抱えていた十兵衛が叫ぶ。

「善俊君!秀助!大丈夫か!」

大丈夫です!と声が聞こえた。その主は善俊である。十兵衛や善治がほっとしていた。秀助もなんとか意識を保っていたが、瓦礫にぶつかった衝撃で、すぐには立てなかった。辺りを見回すと、マスクが見えた。

「!マスクマン!」

秀助は無理をして立ち上がり、マスクが落ちていた場所に向かった。そこで見たのは…

「!…お、おえっ!ごほっ!おえぇぇっ!」

変わり果てたマスクマンの姿があった。いや、それがマスクマンなのか、No.11なのか見分けがつかない。秀助はその状況に目を向けることができなかった。

「マスクマン…マスク…マン…!」

秀助は嗚咽しながらマスクマンの名を呼んだ。しかし、返事はない。煙がはれて、善俊や十兵衛らも駆けつける。

「こ、これは…なんてむごさだ…」

善治や善俊も声を失っていた。十兵衛が申し訳なさそうに言った。

「もう少し早く、テレパシーを発動していれば…すまない!マスクマン…!」

「ミスター・リード首都警総監…これは誰の責任でもありませんよ…全員満身創痍だったんですから…」

善治がぼそっと言った。秀助はその場で泣き崩れた。短い期間ではあるものの、マスクマンとは友好的に関わることができた。秀助にとってマスクマンは、先輩のような存在であった。

「秀助…行こう。」

十兵衛がそっと言った。秀助は近くにあったマスクを拾い、それを亡骸に添えた。そして、ときどき振り返りながらも、その場を後にするのであった。


十兵衛ら首都警察のメンバーと、クリントンら参加者を乗せたバスは、兆能力ファイトクラブが開催された会場を後にした。秀助は、バスの窓から会場をずっと見ていた。波乱万丈の兆能力ファイトクラブは、マスクマンを始めとした多くの犠牲者を出して幕を閉じたのであった。


兆能力ファイトクラブ編 終わり

次回:精鋭暗殺部隊来襲編開始

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