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兆兆発止  作者: ぱんろう
兆能力ファイトクラブ編
59/150

59話:本体はどれだ!?

「とっしー!」

「しゅう君…!フェルナンド伯爵を倒したんだね。」

善俊は、フェルナンド伯爵を担いでいる秀助を見ながら言った。

「それよりとっしー、じーさんらは?」

「じきにこっちに来るさ。それよりも…」

善俊はNo.11たちの方を見た。


「最後の最後で、とんだへまをしたな!」


No.11たちが振り返る。No.11たちは各々叫び出した。

「なんだと!」

「何が言いたいんだ!」

善俊は鼻で笑いながら言った。

「さっき、君たちはは一つの方向に向かって走っていったな?さしずめ、仲間に置いていかれたんで、焦ったといったところか。」

「それがなんなんだよ!」

「もし、もしもだ。僕が君と同じような状態になれば、本体が真っ先に駆けつけてしまうなんてことはしないだろうね!」

「ひぃ!」

No.11の一人が動揺した。No.11たちは縦横無尽に走り回った。本体を隠そうとしたのだ。

「無駄だ。既に視界をジャックしてある。」

そう言いながら、善俊は一人のNo.11に向かっていった。そのNo.11は必死に逃げ回ろうとする。が、秀助が塵を飛ばして逃げ道を防いだ。行き場を失ったNo.11は、善俊の方を見た。善俊は拳にオーラを纏わせていた。


「よくもお兄様をやってくれたな!僕からのお返しだ!」


善俊は壱極集中のパンチを打ち当てた。それは、No.11に強烈なダメージを与え、遠くに吹き飛ばした。すると、その場にいた分身があっという間に消滅した。

「さっきとは消滅の速度が違う…どうやら、今度こそ本体をやったらしいね。」

善俊はそう呟いたあと、皆の方を振り返る。秀助や中原らが、よくやった、と称賛を送る。善治も少し嬉しそうな表情で善俊を見ていた。そのうち、十兵衛と雄康らも会場に到着した。

秀助が十兵衛に声をかける。

「じーさん!…おふくろは…?」

十兵衛は頭を下げ、申し訳なさそうに答えた。

「すまん!五味川茉莉は、さっきの爆撃機に連れ去られてしまった!」

「!…そうか…」

秀助が残念そうな顔をした。10年ぶりに母に会えたと思えば、心ここにあらず。結局連れ戻すこともできなかった。

「本当にすまない!だが、有益な情報は得られた!五味川茉莉を連れ戻すチャンスはまだある!」

「!」

「まずはここから離れよう!」

「こっちです!バスに乗りましょう!」

中原やトレイシーらがバスに向かっていった。十兵衛らもそれについていこうとする。が、クリントンの近くで立ち止まった。

「私の大事な部下だ。離してもらおうか?」

「へっ。離すかよ…俺を捕まえる気だろ。」

十兵衛が紫色のオーラを発生させた。

(離せば、見逃してやる。これは間違いのない本心だ!離さないのであれば、捕まるだけでは済まないぞ?)

(!こいつ!直接心に…!それに、見た感じ只者じゃねぇ!)

クリントンはみつねを解放した。解放せざるをえなかったのである。十兵衛の近くにいた雄康がみつねを抱え上げ、バスに向かう中原らについていった。クリントンは、十兵衛を見ながら、バスに向かっていった。No.11を倒した善俊は、善治のもとに向かっていった。

「お兄様、やりましたよ。」

「ああ、確かにこの目で見たさ。さあ、俺たちも行こう。皆を待たせるわけにはいかない。」

2人もバスに向かおうとしたとき、


「俺一人だけで死ねるかよぉ!」


倒したNo.11が善俊に抱き着き始めた。

「!お前!善俊から離れろ!」

善治がNo.11を引き離そうとしたが、No.11はそれを足で突き飛ばした。善治は意識が戻って間もないため、本調子でなかった。すぐに起き上がれなかった。

「お、おい!どうしたんだ?そんなに焦って。」

マスクマンは状況を理解できなかった。

「原理は不明だが、SOCIOLOGIに関係している奴は追い詰められると発火するんだ!皆離れろ!こいつは、俺がどうにかする!」

そう言って秀助が近づこうとするが、No.11が叫んだ。

「近寄るな!幹部はタイミングを選択できるんだぞ!動くと、やるぞ!?」

秀助は立ち止まってしまう。芥小町を使った影響で、秀助は気力を使い果たしていた。No.11は辺りを見回して、後ろからの不意打ちにも備えていた。

「ふふふ。俺だってSOCIOLOGIの幹部だ!せめて誰かを道連れにして死んでやるぜぇ!覚悟しろぉ!」

善俊に最大のピンチが訪れた。


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