119話:親子対決
「なぜ、お父様がここに…?」
善治が困惑している。その横で、善俊がはっとした。
「そうだ!きっと、お父様も応援で駆けつけたんですよ!」
「!ああ、そうか!」
2人は改めて善信の方を見る。そこでようやく、善信が口を開いた。
「そうだ。応援で駆けつけたのだよ…」
2人は、やっぱり!と顔を見合わせながら、嬉しそうな表情をしていた。善信は少し間を置いて言った。
「SOCIOLOGIのNo.6としてな…!」
「!!」
2人は再び固まってしまった。
「そんな…」
善俊はがくっと肩を落とし、呆然としていた。善治は、血が出るほどに、唇を強く噛んでいた。
「ふざけたことを言うのも大概にしてください…!品行方正を座右の銘にするようなあなたが!この組織の幹部だって!?」
善信は冷淡に言った。
「残念ながら、事実だよ。ミスター・リードでさえ見落としていた、衝撃のな。」
それを聞いて、善治は手から水を放射した。善信はそれを、1m横にずれることでかわした。よく見ると、目をつむっている。
「私の兆能力を忘れたわけではあるまい。」
「遠くの出来事や未来を見通す『千里眼』…!」
善俊が声を震わしながら言った。
「そうだ。つまり、お前たちがどのような攻撃をしようと、私には全てお見通しなのだ。それでも、反抗するかね?」
一方、同じく親子対決をしていた秀助は、吹雪によって塵で攻撃できずにいた。
「なんて寒さだ!これはスノーエンジェルなのか!?」
「首都警察でありながら、相手の兆能力も見分けられないとはな。」
龍助が馬鹿にするように言った。
「なんだと!」
「お前は子どもの頃から、見込みなしだった。」
「!」
龍助の言葉に、秀助は動けなくなった。
「それだから、茉莉も、お前のことなんか捨てて、俺のところに来ようとしていたのだろうなぁ。」
「!てめぇええええ!」
秀助は大魔塵ダイアモンド・ダストを出現させた。
「腐っても俺の息子だな。そんなことができるのか。」
龍助は大魔塵を感心そうに見ていた。
「叩き潰してくれる!」
大魔塵は、その拳で龍助を叩き潰そうとした。龍助はかわそうとしない。ただ立っているだけだった。
(受け止めるつもりか?馬鹿にしやがって!)
拳は、そのまま龍助に命中した。大魔塵は、拳を叩きつけたまま動かない。しばらくすると、その拳が破壊された。
「!?そんな!簡単に破壊されるなんて!」
龍助がいた場所を見ると、拳にオーラを纏わせて立っていた。
「ダイヤモンドと同じさ…特定の方向から全力で叩けばいいだけだった。」
「ぐっ!」
秀助は、大魔塵のもう片方の手から芥小町を発射させた。
「!」
芥小町は龍助に命中した。
「ぐはぁっ!」
「本当の痛みはここからだ。」
散らばった塵が、一斉に龍助めがけて飛んでいく。
「ふふっ。悪くないね。」
すると突然、周りに炎が立ち込めた。
「!」
龍助の周りにも発生しており、それは塵を燃やし尽くした。
(寒さの次は、熱さだと!?一体、どんな兆能力なんだ!)




