表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兆兆発止  作者: ぱんろう
最終決戦編
113/150

113話:ジョージとの再会

トレイシーは、ジョージが死んだことを聞いて、その場で泣き崩れる。口を手で押さえ、嗚咽し続けている。ジョンはそのまま続けた。

「ジョージは手にこの携帯電話を持っていたんだ…きっと、トレイシーにかけようとしたんだろうな。」

トレイシーはさらに涙を流した。

「ジョージ…ジョージ…」

「…」

ジョンはかける言葉が無かったのか、しばらく黙り込んでいた。トレイシーは涙を流し続けていたが、ジョンのある発言を聞いて表情を変えた。


「ジョージをやったのは女だ。」


「!」

「ジョージを見つけたとき、猫耳をつけた奇妙な女が歩いていくのを見た。俺は、今からそいつを探しにいく。」

そのとき、ジョンは何かを発見し、焦燥し始めた。

「なんだ!あいつらは!」

「ジョン!どうしたの!?ジョン!」

ジョンは返事をしなかった。いや、できなかったのだ。電話から、何かにぶつかった音がしていたのである。おそらく、ジョンが携帯電話を落としたのだろう。トレイシーが何度かジョンの名前を呼び続けるが、やはり返事はない。しばらくそうしていると、電話の向こうから、聞いたこともないような声が聞こえてきた。それは、ジョンの断末魔だったのか、未だに判明していない。

しかし、確実に言えること、それはジョンの遺体がMI6の本部で発見されたことだ。その状態は酷いもので、何者かに噛み砕かれたようだった。一方、ジョージの遺体が見つかることはなかった。

(もしかして、本当はどこかで生きているのでは…?)

トレイシーは一縷の望みを見出すが、どれだけ捜索しても、ジョージの遺体は見つからない。最終的に、ジョージの捜索は打ち切られることになった。トレイシーは深い悲しみに明け暮れた。そして、次第に恨みを募らせていったのだ。


(猫耳の女…絶対に許さない…この手で…この手で!)


(ジョージの仇を討つため…そのために、来日してミスター・リードに協力してきた…!)

「そうか!あの男のフィアンセなんだにゃ!?殺すのも惜しいほど、いい男だったにゃ!」

「!貴様ぁ!」

逆上したトレイシーは、テンニャースに接近しようとする。そのとき、一体のゾンビが襲いかかってきた。トレイシーはそれをかわすために、後方にジャンプした。そのゾンビを見て、トレイシーは愕然とした。

「!…ジョージ…?」

そのゾンビは、変わり果てたジョージ・ハリソンであった。

「ジョージ!」

トレイシーは涙を流しながら変わり果てたジョージの名前を呼び続ける。それでも、ジョージが返事をすることはない。ただ、うめき声をあげながら、トレイシーのもとに近寄るだけであった。

「このゾンビは特にお気に入りだにゃ。MI6でも指折りのスパイってだけある!」

「…さない…」

「にゃ?」

「許さない!!!」

トレイシーは怒りで声のみならず、体までもが震えている。テンニャースは、トレイシーの怒号を嘲笑した。

「レベル2ごときが、私のゾンビに敵うと思うにゃ?愛する男に殺されるがいいにゃ!」

「狙いはゾンビではないわ!クソ猫女!お前よ!!」

「なら、ますます無理だぁ!ぼけ女がぁ!!おい!お前にとっては愛しい女と添い遂げてやれ!」

テンニャースに指図されて、ジョージのゾンビがトレイシーに襲いかかろうとする。トレイシーはそれをかわした、いや、かわさざるをえなかった。いくらゾンビとはいえ、ジョージを攻撃することなどできない。

「ふにゃー!どんな気持ちだにゃ!?ふにゃにゃにゃ!」

テンニャースは抱腹絶倒であった。トレイシーは涙を流していた。MI6の優秀なスパイだっただけある、ジョージは素早い動きでトレイシーに壱極集中のキックをぶつけた。トレイシーは吹き飛ばされ、壁に衝突する。意識はあるものの、涙を流して呆然とするだけであった。そうしている間にも、ジョージのゾンビはトレイシーのもとにじりじりと歩み寄る。

「ジョージ…」

そんなとき、中原がジョージを蹴り飛ばした。

「!?いつの間に!ゾンビどもは!?」

テンニャースは動揺し、辺りを見回す。しかし、殺し屋と元No.9のゾンビは見当たらない。

「やれやれ、相当に厄介な相手だ…」

中原がため息をつきながら言った。中原のオーラは、かなり肥大していた。


「この俺に…レベルΖ(ゼータ)を使用させるとはな…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ