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兆兆発止  作者: ぱんろう
最終決戦編
105/150

105話:恐ろしい技

「さあ、衣の中でも燃えていられるかな?」

「何を!…ぐおおおおお!」

アダムスは火車に急接近する。すると、火車は何かに包まれていった。それは、てんぷらの衣であった。火車は、しばらくは衣の中で燃え続けていたが、いずれ火が弱まり、ついに消滅していった。

「!火車!そんな馬鹿な…!火車が…ありえない!」

『テンプラ』

相手の体を衣で包む技。火車は、衣に包まれて、火をあげるための酸素を失った。そして、ついには窒息して消滅したのだ。

(はっきり言って、むごい技だからね…あまり使いたくなかったんだけど…)

火車がやられたのを見て、妖怪が後ずさりしていた。

「馬鹿者!後ずさりするな!」

いくらかの妖怪は五郎兵衛に標的を変える。五郎兵衛の青いオーラがとても小さくなっていたのだ。しかし、あっという間に返り討ちにされていた。

「オーラが小さくなったから、弱体化したとでも思いましたか?」

『オーラサイクル』

自身のオーラを攻撃力に変換する技。壱極集中ほどでないにしろ、かなりの威力アップが見込まれる。

(ただ、オーラを使い切ると、しばらく兆能力を発動できなくなるんですよね…接近戦あまり好きじゃないし、早く決着をつけなければ。)

ぬらりひょんは、後ずさりしていた妖怪を半分に切り裂いた。ぬらりひょんが持っていたのは仕込み杖だったのだ。

「これ以上逃げるのであれば、容赦はせんぞ!」

妖怪たちは震えあがり、仕方なく2人に襲い掛かる。それでも、2人は返り討ちにしている。その間にも、五郎兵衛がぬらりひょんに近づく。

「!」

五郎兵衛はぬらりひょんにローキックをぶつけ、転倒させた。

「てめええええ!老人に対してやることか!」

「さあ、島田さん!今です!」

「任せろ!」

アダムスは弓と矢を出現させていた。

「フライドアロー!」

弓から炎を纏った矢が放たれた。それは、妖怪を熱しながらぬらりひょんのもとに向かっていく。

「うぎゃあああああああ!」

フライドアローはぬらりひょんに命中し、消滅していった。それを見て、他の妖怪たちは逃げるように姿を消していった。

「さて…」

2人は向きを変える。ぬらりひょんの召喚によりほとんど動けないミスターYと、煙を出すことしかできないスモーキー石田だけが残った。アダムスはミスターYを拘束し、五郎兵衛は逃げだそうとしたスモーキー石田を気絶させて拘束した。

こうして、アダムスと五郎兵衛たちは敵を捕まえることに成功した。アダムスが五郎兵衛の方を見て言った。

「先に進もう!この2人しか勝たん!」

アダムスと五郎兵衛は、先に進むのであった。


デイヴィッドと十兵衛の激闘が続いている。

川路兄弟は辺りにいた他の構成員を全て倒しており、十兵衛に加勢しようとするが、入る隙もない。

(いいんだ!君たちも先に!私は後から行く!)

川路兄弟は困惑していたが、先に進んでいった。

「気取るなよ。リード。」

「ふっ。私一人でも十分戦えるさ。」

デイヴィッドは倒れた構成員たちを宙に浮かせた。その構成員たちは発火している。十兵衛はデイヴィッドと距離をとる。デイヴィッドは構成員たちを十兵衛めがけて発射した。十兵衛は、デイヴィッドが構成員を発射する軌道を読んでいたため、それらを難なくかわした。

しかし、デイヴィッドの狙いはそれらを命中させることではなかった。十兵衛が上を見ると、天井が落下しようとしていた。サイコキネシスで天井を落下させるという荒業!

「リード、どれだけ心が読めようと、対応できなければ意味がないのだよ。」

天井が落下してくる。これは、どれだけ走ってもかわすことができない。十兵衛はその場から動かなかった。しばらくすると、天井が真っ二つに分かれた。十兵衛が壱極集中のパンチで、落下してきたそれを破壊したのである。

「ああ、その通りだ。私の対応力は首都警察随一なのだよ。」

「ならば、この技はどうかな?」

すると、デイヴィッド自身が宙を浮き始めた。

「おや、逃げる気かい?」

十兵衛が笑いながら言った。

「これは逃げるための技じゃない。」

そのとき、十兵衛も宙に浮き始めた。

「リード、こいつが目的だ。」

デイヴィッドは、どこからともなく銃を引き寄せてきた。

「XM7アサルトライフル…米軍御用達の銃さ。」

「なるほどなぁ。アメリカ政府からの贈り物ってわけか。」

デイヴィッドは十兵衛めがけて、数発発砲している。しかし、全て外れていた。

「試し撃ちか?」

「ふふっ。見ればわかるさ。」

デイヴィッドはオーラを肥大化させた。


「『念動重力』!」


そのとき、十兵衛は地面に叩きつけられた。

「ぐっ!」

(任意の対象に強力な重力を発生させる、デイヴィッドのΕ(イプシロン)技か…!)

強力な重力に、十兵衛は倒れたまま起き上がることができない。十兵衛の上には、外した銃弾が浮いていた。

「そいつらを落下させて、蜂の巣にしてやる…」

倒れたままの十兵衛は、にやっとした。


「デイヴィッドよ。こっちも一つ、Ε(イプシロン)技を使おうではないか。」


十兵衛のオーラが肥大化していた。


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