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ゲーム攻略が拷問と化す世界 〜目覚めたら昔作った中二病全開の自作ゲーム内だった〜  作者: チームつちのこ
二章 南へ

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6話 ヴァルハラの洞窟

 翌朝僕達は町長の教えてくれた町の南にある入り江へと向かった。




 暫く南へ歩くと綺麗な砂浜と美しい海が見える入り江に着く。

「ここがヴィーナスの入り江ね」

 リナが町長の聞いた入り江の説明をしてくれる。


「ヴィーナスって名前だけあって凄く綺麗です」

 モモが綺麗な入り江を見て喜ぶ。


「洞窟」

 いつもクールなクルミがクールに洞窟を指差す。




「あれがリヴァイアサンがいるというヴィーナスの入り江の側にあるヴァルハラの洞窟ね」

 まるで昔のゲームみたいに丁寧な説明をするリナ。

 ヴを使い過ぎてる気もする……が、昔僕が作った自作のゲームだから当然なのだが。



「それじゃあ行くわよ」

 リナが騎士団長っぽく仕切って僕達は洞窟の中へと入って行く。


 洞窟の中は自然が作り出した鍾乳洞になっており、道があちこちに広がっている。


 ヒカリゴケか海からの光の反射かわからないが、薄暗くてもなんとなく道は見える程度の明るさだ。

「迷子にならないように気を付けて」

 先陣を切って進むリナがそう言う。


 迷いなく進むリナに僕達はついて行く。

 暫く進んだ辺りでリナの足が止まる。



「……」

 黙ったまま前を見て立ち止まるリナ。


「どうしたんですか?リナ」

 そんなリナにモモが声をかける。



「……もしかして、迷ってる?」

 なんとなく分かっていたが、言わないでいた質問を僕はリナにぶつける。


「ま、迷ってなんかいないわよ!」

「ちょっと道が分からないだけよ!」

 人はそれを迷子と言う。



「いや、道わからなかったんかい!」

「自信満々に進むからてっきり知っているのかと」

 僕は勢い良くリナにツッコむ。



「初めて来たんだから、仕方ないじゃない!」

「しかもこんな迷路みたいな所」

 リナがそう言って逆ギレする。



「そういえば、クルミは?」

 モモが辺りを見回しながらそう言う。


「本当だ、クルミが居ない」

 僕達周辺には僕とモモとリナの三人しか居ない。



「……取り敢えず、一旦来た道を戻ろう」

 僕はそうリナに提案する。



「あんたに言われるのはちょっと癪だけど」

「……その方が良さそうね」

 リナは渋々納得し、僕達は来た道を戻る。



 この世界は昔の僕が作った自作ゲームの様なので、当然この洞窟の内部構造は大体把握しているのだが、ゲーム上の平面図と実際の洞窟の三次元構造とのズレがあったので少々確認に時間がかかった。


 こっちは確か行き止まりだった筈なので、一旦分岐まで戻る。


 すると、その分岐点の陰に人影が見える。


 「ぁ、クルミかな?」

 そう言って近づこうとするモモをリナが制止する。


 「……あなた」

 「シャドウ?」

 リナが腰にある剣に手をかけ、身構えたまま叫ぶ。



 スッ、と現れた人影は黒いマントに黒いフードをした黒仮面。

 西の塔でゴブイチを倒した後、姿を現し【シャドウ】と名乗っていた人物だ。


「……クルミをどうしたの?」

「あなたが、連れ去ったの!?」

 リナが警戒心バリバリでシャドウに叫ぶ。


「フッ」

 そんなリナを嘲笑し

「どうでしょうかね」

 不敵に笑うシャドウ。


「クルミに何かしたら……許さないわよ!」

 リナが今にも襲いかかりそうな気迫で叫ぶ。



「ぉ〜、怖いですね」

 余裕ぶって笑いながら言うシャドウ。


「……」

 そんなシャドウを睨見つけるリナ。



 そんな睨み合いが暫く続いたかと思うと、シャドウが洞窟の奥を指差す。

「フフ」

「可愛らしいお嬢さんなら、そちらへ行きましたよ」



「……」

 シャドウを警戒しながら指差した洞窟の奥を横目で確認するリナ。


「……罠じゃ無いでしょうね」

 相変わらず警戒したままのリナ。


「取り敢えずクルミの無事を確認しに行こう」

 僕は冷静にリナに話かける。


「そ、そうですね」

 モモも同意する。


「あんたは、味方なの?敵なの?」

 リナがシャドウを睨見つけながら問いかける。



「……フフ」

「どうでしょうかね……」

 シャドウはそう言い残し、洞窟の陰に紛れるように消えていった。



「……」

 シャドウの姿が完全に見えなくなった所で、リナが口を開く。


「ふぅ、一体何者なのあのシャドウってのは」

 ようやく緊張が緩むリナ。


「まずはクルミを見つけましょう」

 モモがリナにそう言う。



「……そうね」

 深く息をつき落ち着いて話すリナ。



 そうして僕達はシャドウの指差した方へ向かうと、そこにはクルミが居た。


「……」

 いつもクールなクルミがクールに立っていた。



「大丈夫?クルミ」

 モモがそう言ってクルミに駆け寄る。



「……」

 そんなやり取りをするモモとクルミを僕は静かに見つめていた。


 というかシャドウの正体がクルミだと知っている僕は、なぜクルミがこんな所にいるのかという理由も知っている。


 先程カッコつけて陰に消えて行ったシャドウが、急いで先回りしてここに来たのだ。

 

「ぇっと……」

昔の僕の記憶を探って思い出す。

 確か洞窟で迷わない様に道案内役として時折シャドウが出てくるんだったかな。




 クルミがシャドウをしている理由はイマイチ思い出せて居ないが、話が拗れそうなので黙っていることにしよ〜と思った。




「もう大丈夫」

 すっかりクールさを取り戻したクルミが話し始める。



「もう迷子にならないようにね」

 自分が迷子になっていた事そっちのけでクルミにそう言うリナ。


「うん」

 クルミは素直に頷く。

 と言うかシャドウの格好して案内してくれたのはクルミなんだけどね〜などと心の中で思う僕であった。




「この奥……」

 クルミが静かに洞窟の奥を指差す。


「この奥に開けた場所があるっぽいね」

「多分リヴァイアサンはそこかな」

 言葉足らずなクルミを僕かすかさずフォローする。


「なんであんたにそんな事がわかるのよ!」

 相変わらずリナが僕に対してツンドラだ。



「ぇと、まぁ、勇者の勘?ってやつかな」

 僕は適当な事を言って誤魔化す。




「……この先にリヴァイアサンが」

 モモが緊張した眼差しで洞窟の奥を見つめる。


 それを見たリナは騎士団長風を吹かせてモモにキメ顔をする。

「大丈夫、私が退治してあげるわ」


 そう言って僕達は洞窟の奥へと進んで行った。

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― 新着の感想 ―
ヴァルハラの洞窟!! ヴィーナスの入り江!! リヴァイアサン!! ヴのオンパレード最&高!! そして【シャドウ】www!!
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