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4 始まり

教室に戻ると、話題は俺とギルの勝負のことで持ち切りだった。

「ケガしてない?」

唯一心配してくれたのはフランのみで、アカネに至っては

「もうちょっといい試合してくれれば盛り上がったのに」

なんて言ってくる始末。

全く人のことを何だと思っているのか。


俺は腕に関してはそれなりに自信があった。というのも軍に入隊してから直属の上司であるクラウスに日々しごかれているからである。もちろん、それでも16歳のガキであることには変わりないので、大人相手それも鍛えた軍人たちにどの程度通用するかはわからないのだが。

ただ、所属している部隊の性質上、それを明らかにすることは認められていない。唯一ギルはそれに感づいてきているようなのだが、あいつ強くなったからこっちも本気出さないといけないんだよな。


今回の一件はギルの慈悲に俺があやかったという何とも情けない収束の仕方をすることになった。


学校が終わると、俺はいつも通り部隊室へと向かう。

部隊室といっっても、表向きは第4庶務課の事務室。そこには昨日使ったような最新の魔道具やなるべくはお目にかかりたくないクラウス御用達の訓練器具は置いていない。作戦室はまた別にあり、ここはカモフラージュのための部屋になっており、さすがに普段から使用していないと怪しまれるので、そこでは次回の任務へのミーティングや反省会なんかを行うための場所となっている。


昨日は危ない場面が結構あったし、小言が多いかな。

なんて考えながら部屋のドアを開ける。

「お疲れさまです」

二人はもうすでに何かを始めており、俺はそそくさと席に着く。

「緊急の指令が入った」

クラウスが端的にそう言った。

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