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予言局一斉点検の1週間前、作戦室。
「これは?」
クラウスに渡された魔道具を眺めながらそう尋ねる。
「魔道具を溜めとくもんだな。細かい設定の変更はあるが、基本的に出来るのはそれだけだ。」
「シンプルな分、設計の色が結構でるのよ。特に放出機構の設定が、、」
レイナが横から自慢げに語るのを流しながら俺らは作戦の確認を進める。
「鍵となる魔力をこれで吸収、その後、その魔力を用いて侵入する、って訳か?」
「そんな簡単じゃない。預言者本人はともかく、魔導国最高戦力の間合いに入って魔力を回収するなんて考えたくないだろ。」
魔導国に100人いる上位騎士。魔導国の主力、国民の英雄として広く受け入れられる存在で先日相対したルル・マグゼルもその一人。
今回の相手はそのさらに上、魔導国の最高戦力、最上位騎士。
その名を冠する10人は、あらゆる情報が伏せられ魔導国内の最重要任務に充てられる。
クラウス曰く、1人相手ならまだ何とかなるが2人以上ならまず負けるとのこと。
今回俺はそいつらを相手に潜入するわけなのだが。
「ちなみに魔力の回収に必要な時間は?」
「魔力の密度によるけど、鍵として使うだけなら数秒でも触れれば問題ないわ。」
数秒間、そんな化け物共の魔力圏内に立ち入る必要があるわけか。
「そもそも第一階層の突破すら危ういな。」
「1階層の突破は予言者だろ、魔力の回収ぐらい俺のスキルがあればいけるだろ」
「予言者だけならな。予言局に配備される騎士は基本2人。1人は基本的に予言者達ににべったりだろうな。」
わかってはいたがやはり厳しいな。
「奇跡的に最上位騎士の目を搔い潜り魔力を手に入れたとして、侵入はどうする?」
「それも問題だな、局内の魔力は常に監視されている。侵入の瞬間位置は補足されるだろうな。陽動をかけ、即座に侵入する外ない」
「わかっちゃいたけど、クソみたいな難易度だな」
改めて今回挑戦する事を再確認し辟易とする。
「止めるか?」クラウスがそう確認してくるが、
「まさか」
俺は短くはっきりとそう答えた。
「作戦は?」
「鍵の方からこっちに出てきてもらう。」




