めもり
無いと困りますけどね。
めもりのならんだ定規やメジャーになりたくなかった
ほかのものをはかりとるまえに
我が身にならんだ このめもりに
まず じぶんがはかられてる気がするから
ここまでの長さと大きさだって
我が身に刻みつけながら生きてくだなんて
なんともぞっとするはなしじゃないか
定規はあんなに
ぴんとまっすぐ背すじをのばしてるし
メジャーはあんなに
カメレオンなら舌がひっこぬけるほど
ひっぱりあげられてるのに
ならんだめもりは
減ることもないかわりに 増えることもない
じぶんの長さや大きさが疑いもなくわかることや
いつのまにか ちぢんだりしてないことに むしろ
よけいな心配から逃れられるって
のんびり 前向きにとらえられるやつらも
いることだろうけど
それじゃあ つまらないし
なんか悔しいぞっておもってしまうのは
ぼくだけじゃないはずだ
相乗効果はないのです。