オオキナ大陸
帆船に乗って旅をするのは、正直な話、大変なことだ。隣の島や大陸に行くだけでも、命懸けの旅になる。
そんな中、出発を明日に控えた中で、思いがけない人物が視察にやってきた。
徳川慶喜公だ。
徳川慶喜公が視察にやってきた。私の会社経営の状況が気になり、様子を見に来たのだという。
慶喜「栄一、こちらの様子はどうだ?」
栄一「はい、ぼちぼちです。鉄道も開通させましたし、鉄道の運営会社の方を設立しました。
ここいらでは、うずらの卵などを名産にしたいと存じます。」
慶喜「さようか、では、またちょくちょく様子を見に来ることにしよう。明日はオオキナ大陸に向かうのだな。」
栄一「他の大陸の様子も、うかがいたいと存じまして。その準備も完了して、あとは出発するだけです。」
翌朝、私たちは慶喜公一行に見送られ、船に乗り、オオキナ大陸へと向かうことにした。
まず、我々を悩ませるのが船酔いだ。波の高い日などは、いっそう船が揺れるので、船酔いがひどくなる。酔い止めの薬を飲まなければ、まず身がもたない。
嵐になることもある。天候が荒れれば、目的地に到着できないまま、見知らぬ島まで流されてしまうこともあるし、しかも海の魔物の攻撃を受けることもあったりする。
特に問題も起こらず、我々はオオキナ大陸までたどり着いた。
オオキナ大陸には、ミドルキャッスル王国という国があった。サカイミナトという、小さな港から上陸した。
ん?サカイミナト?どこかで聞いたことがある名前だな。まあ、とにもかくにも、ミドルキャッスル王国の城と城下町までは、たどり着くことができた。
ミドルとは、確かボクシングか何かの階級で、ミドル級というのがあって、比較的重い階級のようだが、現在では全階級の中くらい、要するに、中くらいの大きさの大陸にある、中くらいの大きさの王国、ということになるのかな?
ただ、この国では養蚕が盛んで、この国で織られる絹織物は、実に品質が良くて他国にも輸出されるほどだという話を聞いた。
私の出身地でも、一時期この養蚕が盛んな時期があった。
聞き込みをしていると、良くも悪くも、いろんな情報が入ってくる。
ミドルキャッスル王国の国王には、3人の美しい王女がいるという。
長女 ラビアンローズ
次女 カトレア
三女 マリーゴールド
以上、この3人が、ミドルキャッスル王国の三姉妹だ。




