人は必ず揺れる
これまたUP
「ねほりはほり詳しく聞くつもりはいけど、同棲してた訳?」
お昼ご飯が終わってぱらぱらと帰ってくる人が多くなった中で
ポツンと彼がつぶやいた
人が多いわけじゃないから、そんなに気にしなくてもいいんだけど
「どっ、同棲っていうか何て言うか微妙な感じなんだけど
しいて言うなら半同棲的な感じかな」
出会ってかなり早くビビっときたから、これが最後の恋だと思って凄く力入れてたのに
「今日6時に、親父のバーで」
「は?」
少し意外な答えが返ってきた
「今回はいつもより傷痕深そうだし、聞いてやるよ
親父は美味しいワイン探しとかでイタリアだから」
「いいよ、早瀬も色々あるだろうし」
そりゃ誰かにぶちまけたい気持ちはあるけど、そこまでお世話になるのは気が引ける
お言葉に乗りたい気持ちもあるけど
「その顔がな、けっこう話聞いてやらなきゃって思わすんだよ」
「別に泣いてないし、大丈夫だよ
午後からも頑張るんだから」
「しっかりしろよ
もう少ししたら大口のクライアントの打ち合わせ」
プライベートを仕事に持ちこむって事は私が決めたルールでは一番してはいけない事
周りにも気を遣わせちゃうし、空気が悪くなって他の人の仕事にも影響しちゃうから
そう自分を責めるとまた一段と気持ちが落ちてきた
あぁ、辛いけど午後に頑張らなきゃ
気分転換に自動販売機へと向かった
同じです