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空白の事件簿  作者: 釣りキチ
第一節 上代雄介
2/16

file1.失踪

「--上代君、ちょっといいかね?」


そう呼ばれ、振り返る。部長だ。


「何でしょうか部長」

「捜査してほしい事件があってな。君にしか頼めないことなんだよ」

「俺にしか頼めないこと、ですか?」


俺にしか頼めないこと?一体どういうことだ?


「ああ、現在、夜宮(よぐ)村で発生している失踪事件を調べて欲しくてな…」

「失踪事件?それならその地区担当の地域課が担当すれば…」


その言葉を遮るように部長が言う。


「それがな…無理なんだよ」

「無理?どうして?」

「夜宮村は噂があってな…その地区担当の刑事が誰も行きたがらないんだよ…」


何て身勝手な。


「それで、どんな噂なんです?」

「村の入り口付近で夜に長身の女を見ただとか化け物を見ただとか…怪しい噂が絶えないんだよ」

「怪物?」


過去の出来事が頭の隅を横切る。忌々しい過去の記憶。

結局あの化け物は何だったのか、まだ分かっていない。

せめて正体を掴むことさえ出来れば…


「ああ、何でも長い爪を持ってて二足歩行の生き物らしくてな。まだ正体がわかってないんだよ」


長い爪で二足歩行…行くしかない。行って、確かめるしかない。


「部長。俺、行きます。その村に」


部長にそう告げ、自分のデスクへと戻って行った。

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