プロローグ
どうも、釣りキチです。今回はこの駄文満載の小説を読んでいただきありがとうございます。
気紛れで始めたので失踪するかもしれませんが最後まで付き合っていただけると幸いです。
『--その子に近寄るんじゃねえ!』
ああ、またこれか。またこの夢か。
何度、あの事件が終わってから何度この光景を夢に見ただろうか。
『近寄るなって言ってんだろうが!この化け物が!』
俺は拳銃を構える。しかし怪物は退かない。その子供は恐怖で動けないのだろう。
へたり込んで動こうとすらしない。
そして、怪物がその腕を持ち上げる。
『やめろ、やめてくれ』
怪物がその子供に爪を突き立てる。俺は何も出来ない。
恐怖で身体が凍りついて引き金を引くことが出来ない。
そして、その子供に怪物が爪を突き立てる。
『やめろ。頼むやめてくれ…』
そして--
そこで目が覚めた。
時計に目をやる。時刻は午前5時。起床には少し早過ぎる時間帯である。
汗で身体が濡れて気持ち悪い。
「またか…またこの夢か…」
そう呟き風呂に向かう。ただただ気持ち悪かった。
--簡単なシャワーを済ませ朝食を作る。そろそろ出勤した方がいいだろう。
コートを羽織り玄関を開ける。まだ秋に入ったばかりだと言うのに肌寒い。
バイクに跨り、警察署を目指す。
彼にとっては何気ない日常。
しかし、この後に起こる出来事を彼はまだ知らない。
自身の身に降りかかる恐怖の真相を、宇宙の理不尽さを、彼はまだ知らない--