春の夜の夢
ふと目を覚ますと、部屋の中がやけに明るかった。
目だけを動かして部屋を見回すと、すぐに、カーテンが全く閉じられていないことに気が付く。
なんだ、それで、か。
寝ぼけた頭で一瞬納得しかけたのだけれど、徐々に目が覚めてくるにつれて、わたしの頭の中を疑問が次々と支配していく。
あれ、わたし寝る前にカーテン締めなかったっけ。
――うん、そうかもしれない。
卒業式の後はしゃぎすぎたせいで疲れていたから、部屋に戻ってすぐにベッドにもぐりこんでしまったんだっけ。
少し面倒だけど、このままじゃ明るくて眠れないし、さっさと閉めて寝よう。
――待てよ。
いやいや、もしそうだとしても、これはさすがに明るすぎないかしら。
どう考えたってこれは昼間くらい明るさだ。
まさか、ほんとにもうそんな時間?
けだるさを振り払って枕元のスマホで時間を確認すると、真夜中も真夜中。いわゆる丑三つ時。
なのに今は、暗闇に慣れた目には少しまぶしく感じてしまうくらいに、窓の外からさらさらとした光が部屋の中へと注がれ続けていた。
徐々に疑問がわたしの中で渦巻き、眠気をはぎ取っていく。
さすがにこれは変だぞ。
ついに耐えきれなくなってベッドから起き上がり、窓際へ。
おそるおそる外の様子をうかがうと、目に映ったのは世界を覆い尽くすように降り注ぐ光の束だった。
流れるような無数の光の筋が、空一面を埋め尽くしている。
――星の雨だ。
直感的にそう感じた。同時に、ああ、これは夢だなと思った。
けれども、夢とかそんなことはどうでもいい。
そう思えるくらい幻想的で、綺麗で、光の流れる音が耳に届きそうなほどのその光景に、わたしはただ見とれていた。
まぶしいのも何もかもを忘れて、ただバカみたいに、空を覆い尽くす星の雨に心を奪われていたのだった。
「すごいだろ? やっぱ夢はこうでなくっちゃね」
突然、背後で声が響く。
振り返ると、ちょうどベッドと反対側の壁際に、わたしよりも少し年下くらいの男の子が立っていた。
星明りに照らされたその表情は自信に満ちて、偉そうで、でも、結構イケメンで。
だからわたしは、彼に対して少し冷たく返す。
「誰?」
警戒心を目一杯滲ませたはずなのに、彼はまるで気にしていないようだった。
「僕かい? そうだね、パックとでも言っておこうか」
「何それ、変なの。しかもなんか適当っぽいし」
「はは、いいじゃないか、なんだって。どうせ夢なんだから」
わたしのことなど端から気にかけていないのか、パックという変な男の子はその態度を一向に変えようとしない。
これじゃあせっかくの気分が台無しだ。どうしてくれようか。
「いったい何なの? これはわたしの夢なんだから、用がないんだったらさっさと消えてよね」
夢とはいえ、これほど圧倒的な景色を見られるなんてめったにあることじゃない。どうせ朝にはほとんど忘れてしまっているのだから、せめて今の間くらいわたしの好きにさせてほしい。
「まあそう言うなよ。僕だって君の夢の一部なんだ」
そう言ってからパックは一歩二歩とこちらへ歩み寄ってくる。近くで見ると彼の顔立ちはやっぱり幼くて、背丈もわたしより小さい。
「なによそれ。だったらそれこそ、わたしの言うことを聞いてくれてもいいんじゃない?」
「君は冷たいなぁ。それに、それは無理な注文だよ。夢が思い通りにならないことくらい、君だって重々分ってることだろ」
まったく、ああ言えばこう言う。本当に面倒ったらない。
試しに心の中で消えろと念じてみたのだけれど、パックがわたしの前から姿を消しそうな様子はみじんもなかった。
思わず小さなため息が漏れる。
「はいはい。もうわかったから、そこで黙っててもらえない?」
作戦変更だ。消えてくれないのであれば、せめて大人しくしていてもらおう。
「それはできない相談だなぁ」
「何でよ!」
黙っていることもできないっていうのは何? 嫌がらせ? 嫌がらせなのか!
「だって僕はこの世界の案内役なんだから。黙っているわけにはいかないよ」
「そんなもの、頼んだ覚えはないんだけど」
「まあそう言わず耳を貸してみなよ。きっと、面白いことになるからね」
パックは自信満々の笑みをわたしに向けた。ほんと、何から何まで気に入らない。
「わかったわよ。ならとっとと話して。その代わり、それがすんだら静かにしててよね」
「もちろんさ。もとよりそのつもりだからね」
なんだか、うまく乗せられているような気がしてならない。またなにか文句がこぼれそうになったのを、何とか思いとどめるのに苦労がかかった。
面倒ごとは手っ取り早く片付けておくに限る。我慢だ我慢。
「ではでは、この素晴らしき夢の世界をご案内しましょう。まずは手始めに、窓の外をご覧ください。まばゆいばかりの光の筋が、あちこち降り注いでいるのが見えるでしょう? 何? そんなことにはもうとっくに気が付いているって? これは失礼。ならば話は早い、あの光の正体についてお教えしましょう」
パックはまるで舞台役者が台本をそらんじるかの如く、ぺらぺらと言葉を連ねていた。
窓の外から差し込む柔らかな光に照らされたその姿が、言い知れぬ魅力をはらんでいるからなのか、わたしの意識は一気に彼へと注がれてしまっているのであった。
「君はさっき、あれを見て星の雨だと言ったね」
改めて意識させられると、ものすごく恥ずかしい。ちょっとした黒歴史を掘り返された気分だ。
それにしても、なぜそれを知っているのか。確かにそう思ったことは事実だけれど、口には出していなかったはずだ。
「なぜ知っているかだって? はは、君、ここは夢の中だよ。意識の内側なんだ。意識することと言葉にすることの違いなんて、存在するわけないじゃないか」
小難しいことを言っていてよくわからないけれど、とにかく向こうにはわたしの思考は筒抜けらしい。
わたしには彼の考えていることがまるで分らないというのに、なんて不公平なんだろう。
「まあそう拗ねるなよ。所詮君の夢の中なんだ。気にすることなんてないよ。さて、話がそれてしまったね。元に戻そう。あの光の筋に正体だけど、君、想像はつくかい?」
「わかんないわよ、そんなもの」
どうせわたしには幼稚な想像しかできませんよー、だ。
「はは、まあそうだろうね。こんなところで意地悪をしても仕方ないから、教えてあげよう。あれはね、希望さ。空一面を覆い尽くすような希望に包まれているんだよ、この世界は」
「わたしのことを笑ったくせに、あなたも結構恥ずかしいことを言ってるじゃない」
頭の中のお花畑具合ではパックのほうが上ではないか。わたしは考えこそすれ口には出していないし。
「仕方ないだろ。本当のことなんだから、そうとしか言いようがないんだ」
「そうね、あなたにとっては本当のことよね」
わたしが皮肉交じりにそういうと、パックはぶすっと拗ねたように顔をしかめた。
なんだ、結構かわいいところもあるんじゃない。
「君は本当にへそ曲がりだなぁ。これじゃ話が進まないよ」
「何よ、そんなの気にしないで話せばいいだけじゃない。ほら、早く次」
わたしが急かすと、パックが小さくため息をついて見せる。
「わかったよ。それじゃ、次は別のものを見せよう。後ろを見てごらん。君は気づいてなかったけど、こっちにだって窓があるんだ」
パックに言われて振り向くと、こちら側とは対照的に真っ暗な壁の中に、うっすらと窓枠が浮かび上がっているのが見えた。
ちょうど先ほどまでパックが立っていたあたりだけれど、あんまり暗いものだから、最初に彼の姿を見つけた時には気が付かなかったのかもしれない。
いや、それにしてもおかしい。そもそもわたしの部屋に窓は一か所しかなかったはずだ。
それにいくらなんでも暗すぎる。
これだけの光があるのだから、部屋の隅から隅まで照らし出されていてもおかしくないはずだ。
「また余計なことを考えているね。夢の中なんだから細かいことを気にしても無駄なんだってば。それよりほら」
パックはわたしの手を引いて強引に真っ暗な窓のほうへと歩み寄る。
彼が突然動き出したものだから、危うく転びそうになってしまった。
目いっぱい恨みを込めてパックを睨んだのだけれど、彼ときたらわたしのことなどこれっぽっちも気にかけていないようだった。
ほんと、いやな奴。
わたしが心中で吐いた悪態は当然彼にも届いているはずなのに、パックはまったく気にした様子もなく、無邪気な笑顔をこちらに向ける。
「さあ、窓の外をのぞいてごらん」
言われるがまま、窓から外をのぞく。
こんな真っ暗な世界を覗いて一体何になるのだろうか。
わたしのそんな疑問はしかし、次の瞬間にはすべて消え去っていたのだった。
「――綺麗」
思わずそんなことを零していた。けれどわたしが見たものは『綺麗』なんて言葉では到底足りそうもない。
真っ暗だと思っていた窓の外側には、赤、青、黄、緑など、色とりどりに輝く蛍のような小さな光が無数に舞っているのだった。
さっきまで見ていた光の筋のような圧倒的な煌びやかさとは対照的に、どことなく哀愁をはらんだ暖かな光で世界を包み込んでいる。
「どうだい? 向こうがあんまり眩しいもんだから気付かなかったかもしれないけど、こっち側だって捨てたもんじゃないだろ?」
相変わらず態度は気に入らないけれど、パックの言葉に否定の余地はなかった。わたしは今間違いなく、この光景に惹かれていた。
「君、あれが何だか想像がつくかい?」
「そんなの、分るわけないでしょ。わたしには、そんなこと――」
言いかけて、おかしな感覚が襲った。
わたしは知っている。あの光の粒から受けるこの感覚に、確かな覚えがあった。
「おや? 心当たりがあるみたいだね。そうさ、誰だって知っているはずだよ。君くらいの子たちだとまだまだ向こうのほうが眩しすぎて見えづらいかもしれないけどね。それでも、君だって触れたことがあるはずさ」
なんだろう。暖かくて、それでいてなんだか悲しいような、寂しいような、でもそれが美しくて。そんな複雑な感情を、わたしはどこで、いつ……。
既視感ではない。そう、確かつい最近、いや、昨日だったか。
卒業式が終わって、なんとなく名残惜しくて、友達と教室にいつまでも居座っていたわたし。みんなでいろいろなことを話しているうちに、誰かがスマホの写真を見せ始めて、それが懐かしくて、楽しくて、ちょっと辛くて――
――ああ、そうか。わかっちゃった。
「これって、思い出なんだ」
「正解! その通りだ。あれは全部過去の記憶、思い出さ」
パックの明るい調子の声はほとんど聞いていなかった。
そっか、わたしってばいつの間にか『懐かしい』なんて感情が持てるようになってたんだ。
少し大人になったって、ことなのかな。
うれしいような、悲しいような、複雑な感情が胸を覆う。
「さて、ここまで来ればもう、この世界の仕組みがわかってもいいようなものなんだけど」
わたしの感傷をしり目に、パックは陽気な調子のまま問いかける。まったく、空気の読めない奴だ。
「この世界の仕組み?」
わかるも何も、与えられた情報は二つしかない。向こうが希望でこっちが思い出。たったそれだけなのだ。
「難しく考える必要はないんだ。簡単だよ簡単」
「うるさい。ちょっと黙ってて」
ごちゃごちゃ言われたらまとまるものもまとまらない。
向こうには希望があって、こっちには思い出がある。思い出があるのは過去だから、そうすると希望があるのが未来?
「そうさ、その通りなんだ!」
パックが突然そう叫んだ。どうやらまたわたしの頭の中を読み取ったらしい。
「希望があふれているのが未来で、思い出がちりばめられているのが過去。たったそれだけ。どうだい、シンプルだろ? これがこの世界のすべてなんだ」
「なんだかもったいぶった割にあっけなさすぎるんじゃない?」
単純すぎて、それにすごく楽観的。
「はは、そう冷たいことを言うなよ。ここは君の夢の世界なんだから。複雑怪奇な世界じゃないだけましだと思ってほしいな」
思わずため息をついてしまった。いったいこれまでのやり取りは何だったんだろう。
「それで、あなたの言いたかったことはもう終わり?」
「そうだね。それに、もうそろそろ次へ進まないといけない」
「次?」
「そうさ。いつまでも止まった時間の中にはいられないからね。さあ、選んでもらおう」
「選ぶって、何を――」
わたしの言葉をさえぎって、パックは笑顔のまま部屋の隅を指さした。
ちょうど、あの光の差し込む窓の隣あたり。
そこにはいつの間にか、古びた扉が一枚はめ込まれていた。わたしの部屋のものではない、木製の、すごく高そうな扉。
「簡単な二択さ。あの扉を開いて外に出るか、それともこの部屋にとどまるか」
「出られるのなら出られるって、先に行ってほしかったんだけど」
それと、わたしの部屋を勝手に改造するのはやめて欲しい。
「君はいちいち突っかかってくるなぁ。物事には順序ってものがあるだろ。そうじゃないと話がこんがらがっちゃうじゃないか。それに、出て行ったらもうここには戻れないんだから」
「戻れない?」
「そうさ。ここを出た瞬間に、また時間が動き出す。そしたらもうこの部屋は過去になってしまう。過去には戻れないなんてこと、君だって知ってるだろ?」
「それはもちろんそうだけど……」
「だから僕がこうしてわざわざおせっかいを焼いたわけさ。さあ、どうする? 思い切って外に出てみるかい? 外に出ればもちろん、あの光に近づくことができる。その代わり、外に出た後の君がどうなるのかは保証できないけどね。
それが心配なら、ここに留まるといい。この美しい景色を見ながら過ごしていけるんだから。ただし、君が動ける範囲はこの部屋の中だけだ。あの美しい光のショーが遠くかすんでしまったとしても、君はこの部屋を出ることはできない。あの扉は気まぐれだからね。そう易々とは開いてくれないんだ。
さあさあ、早く選ぶといい。もたもたしていると、君はこのままこの部屋にとどまることになる。まあでも、それも選択の一つなんだけど」
ようやく口を閉じたパックは、じっとわたしを見つめた。表情こそ笑っているものの、その瞳は真剣そのもので、到底逃げられそうもない。
よくわからないけれど、わたしは今、決めなくてはならないようだった。
たかが夢の中の出来事だというのに、なんだかそれがものすごく重要なことのような気がして即断することができない。
しかしたちの悪いことに、放っておけば勝手に選択肢が定まってしまうらしい。
進むか、留まるか。
どっちを選んでもろくなことにならないような気がする。けれども、あれこれと考えてもどうしようもないような気もする。
ああ、もう、面倒だな。
とりあえず、ここでじっとしているのは嫌だ。
このままここに留まっていたら、いずれまたこいつが現れないとも限らない。
そうするとこんな狭い部屋の中では逃げ場もない。
ならばいっそ、外へ出てしまおうか。そうすればいくらでも、逃げ道はある、と思う。それに――
――もう少し近くで、あの光を見てみたいな。
「どうやら決まったようだね」
パックの笑みに、再び意地悪な感情が戻ったような気がした。
「ほんと、やなやつよね、あなたって」
パックの表情があんまりむかついたせいで、思ったことがつい口に出てしまった。
あ、どうせ向こうには伝わってしまうんだから同じか。
「面と向かってそんなことを言う君も、十分嫌な奴だよ」
失礼な。これでも普段は、猫を被るのは得意なんだから。
「いったい誰のせいかしらね」
精一杯皮肉を込めて言ってやった。すると何が面白いのか、パックはケラケラと笑い始める。
「面白いなぁ、君は」
彼があんまり楽しそうに笑うのせいで、わたしもつられて笑ってしまった。それがまた、何とも言えず悔しい。
「さあ、もうそろそろ行かないとね。君はもう選択をし終えたんだ。あとはもう、あの扉に手をかけるだけさ」
そう言ってパックはわたしを扉のほうへと促す。
ほんと、どこまでも勝手な奴だ。
でもまあいい、そろそろ嫌みの応酬にも飽きてきたことだし、何よりもこれ以上パックと一緒にいるのは気分が悪い。
ここを出てしまえば、さすがに外にまでついてくることはないだろう。
「さあ早く早く。本当に時間が無くなってしまうよ」
「言われなくてもわかってるわよ」
せかされるのは嫌いだ。勉強しろと言われたら途端にやる気が無くなるあれと同じ。
「君はどこまでもへそ曲がりだね。まあそれも仕方がないか」
パックがまたわたしの気に障ることを言っているけど、それは無視することにした。
このままじゃいつまでたっても堂々巡りだ。それにわたしももうすぐ大人なんだし、多少のことには目をつむらないと。
扉の前まで来ると、気のせいか部屋の中が少しだけ明るくなったような気がする。
もうすぐ朝が来るのかもしれない。
なんとなくそう思った。
パックが言っていた時間とは、このことだろうか。
少し焦りが生まれて、反射的にわたしの手がドアノブへ向かって伸のびる。
真鍮製の、何の装飾があるわけでもないシンプルなドアノブ。
その手前でわたしの手が止まった。
これは、逡巡だろうか。
こんなに簡単に決めてしまって、本当によかったのだろうか。
いてもたってもいられなくなって、何かにすがるようにあたりを見回す。
うっかり、パックと目が合ってしまった。
彼は相変わらず、あの嫌みな笑みを浮かべている。
それが目に入った瞬間、わたしの手は再び動き始める。
刹那の間もなく、指先がドアノブへ触れた。
音もなく、扉が開く。ほとんど抵抗もない。
開かれた扉の向こう側には何があるのか。
それを確かめる間も無く、わたしの視界が途切れる。
夢が終わるのを感じた。
目を覚ますと、部屋の中がやけに明るかった。
目だけを動かして辺りを見回すと、すぐに、カーテンが全く閉じられていないことに気が付く。
少し嫌な予感がして枕元のスマホで時間を確認すると、今度は間違いなく、朝を示す数字が画面上に表示されていた。
それからわたしは、無意識に部屋の様子を確認。
そこはいつも通りのわたしの部屋で、わたしのほかに誰もいそうにない。当たり前だ。
きっと、さっきまで見ていた夢のせいだろう。
もうどんな内容だったか全然思い出せないのだけれど、とにかく気に食わない奴と会って話していたことだけは覚えている。
でもなぜか、気分はやけに清々しい。
変だなと思ったのだけれど、別に悪いことではないので深く気にするのはやめた。
それよりも、さっさと起きてしまおう。
まだ引っ越しまでには二週間もある。今のうちに遊べるだけ遊んでおかないと損だ。
パパッと着替えを済ませて部屋を出る。
年相応に傷んだ部屋の扉は少しきしんだ音を立てながらも、いつも通りすんなりと開いた。