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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第2部 第7章 帝国からの魔の手
93/195

失敗

「イルダだけね。逃げ切ったのは。私はお祖父様と一緒のところを見かけたの。後ろ姿だったけれど。」


「私たちは捕まってしまいましたわ。」


カテリーナとルーチェそしてナタリアは小一時間逃げたところで捕まってしまった。


先にルーチェとナタリアが捕まった。


男たちから逃れるため高めのヒールで走りつつルーチェとナタリアがすでに捕まっているのを目の当たりにしたカテリーナ。


ルーチェ、ナタリアが捕まったとなればおいそれと抵抗はできない。


二人の身の安全のためおとなしく捕まることにした。


「申し訳ございません。お嬢様。」


「いいのよ、ルーチェ。」


ルーチェが、カテリーナの手に握られているものに目をやった。


「どうなさったのですか?」


「お祖父様を捜していたら、渡されちゃった。」


「フルートですね。」


「修理に出していたと聞いていたから、きっとこれのことよ。」


「すごく高そうなフルートですね。」


「それは楽器の王様といわれるヴェルーゼ工房の楽器だから。」


3人が和やかに話をしていると御者のセザールが息を切らしてやってきた。


「ここからは中継はなしだ。一人は逃げられたが重要なお方は逃げられずに済んだのでよしとしよう。」


「「「やっぱり。」」」


3人が声をそろえて肩を落とした。


これでもう、脱走はできない。


「女性ですので、手荒なまねはしたくありません。」


ということで、手足を縛ったり・・・などはされなかった。


彼女たちは馬車近くの路上に留め置かれている。


再び3人は馬車に入れられた。


それからはノンストップで走り続けた。


車内でカテリーナたちはセザールに対してよく長いこと操縦できるものだと目を見張った。


思い返せばここまで一切代わりの御者を目にしたことがない。


およそ2日後、ヴィルフレートの都に着いた。


その間、食事などの提供と寝ることは馬車の中であった。


ほかは想像にお任せしよう。


「本気でここまで来ちゃったわね。」


「ヴィルフレートの都ですね。」


「ねぇ。ルーチェ。ここまで来てみてわかったことって何かあった?」


「のどかな日常しか見えてきませんでした。小競り合いなどは一切見受けられませんでした。」


「そう。そうなのよ。おかしいわ。」


「そうですね。ところで私たち、帰れるのでしょうか?」


「私は無理でもルーチェとナタリアは完全に巻き込まれたのだから無傷で返してほしいものだわ。」


カテリーナは自分はどうなっても良いから二人だけは助けてほしいと、マリユス皇子に直訴する決意を固めた。

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