表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第2部 第7章 帝国からの魔の手
90/195

発覚

「お・・・お嬢様が・・・」


「叔父様。」


「エレーナ。おまえは、この方を介抱してくれ。儂は急ぎルドゥーレ家と国王に連絡をする。」


「は・・・はい。」


「えらいことになった。間者にこのようなことを指示するとは。」


足早に立ち去った。ほかの神官たちにも指示を出しに行ったようだ。


ダーニャ家は古参の使用人たちがしっかりと守ってくれていて、エレーナと乳母、そして乳母子と一緒に神殿にいる。


たまたまエレーナとジャンニが周囲の見回りをしていたときに発見した。


「大丈夫ですか?」


横たわる人物に声をかけると目を開け、もぞもぞと動いた。


ロープで手足を拘束され口元は布で巻かれていた。


その状態で、神殿の裏に放置されていた。


彼は、ルドゥーレ家専属の御者であった。


カテリーナたちを神殿の外で待っていたところ何者かに襲われた。


そして気がついたらこのような状態で身動きがとれなくなっていたとその後証言した。


神殿からもう一人の神官とともにジャンニが来て、御者とともにいろいろと話をしてジャンニは王宮へもう一人の神官と御者でルドゥーレ家へ手分けして伝えることにしたようだ。


エレーナは一人神殿に戻り、カテリーナたちの無事を祈り続けた。




「どうしましょう・・・」


うろたえるピンパル夫人。


アンナ、ヴェロニカも手をこまねいていた。


「ジャンニ殿が国王にもご報告したと言っていた・・・」


執事は冷静に装っていたが不安の色は隠せない。


そんな大人の雰囲気を受けてか、マルティーノもカーラも犬のベイリーも元気がなかった。



カテリーナが誘拐された。との知らせを受けた王宮では、軍事会議が急遽開かれた。


そうはいってもほとんどの軍部の人員はフィリアの北へと旅だった後である。


残っていたのは近衛兵たち、コンスタンティーノ、国王リベラートほか元老員たちくらいである。


大臣たちの一部、貴族の大半も軍部とともに戦に参加している。


「父上!このままでは姉貴が・・・すぐにでも追いかけましょう!」


「さらわれたのは今からおよそ3時間前。足取りをたどるのは容易ではないぞ。それと、どこの誰がかっさらったのかわからぬこの状況でむやみに動くな。それこそ相手の思うつぼじゃ。」


「では、どうしろと?」


「王子と近衛兵たちだけにしてくれぬか?」


元老院ほか執務室から外へ出され、残った国王と王子、近衛兵たちだけになった。


近こうよれ。と手招きされ、王子の後ろに近衛兵たちは整列している。


「・・・これにかけるしかない。コンスタンティーノ、レオポルドの元へ行ってくれぬか?一人息子を危険な地へ出すのは避けたいところじゃが、おまえしかいない。すぐにでも出立じゃ。」


「どこへ行けば?」


「おそらく、キロニードの町にいるはずじゃ。」


「キロニード?」


「あぁ、フィリアからおよそ5時間ほどのところじゃよ。あそこはすでに制圧したとの報告を受けておる。」


「本当ですか?」


驚きの声が聞こえた。今までそのような噂など聞いたこともなかったからだ。


「そうじゃ、これも作戦の一つ。どこに間者が潜んでおるやも知れぬからな。くれぐれも皆。内密にじゃ。家族でさえ言ってはならぬぞ。」


「「「御意。」」」


近衛兵たちとコンスタンティーノが一斉に声に出した。


「地図などは?」


「ない。行ったことのあるものは、ムアンくらいじゃな。道案内と王子の警護を頼んだぞ。」


近衛兵の一人が前に進み出た。


「はい。御意に。」


「早く、レオポルドに会いに行け。よいな。くれぐれも生きて帰ってくるのじゃぞ。」


「仰せつかりました。」


コンスタンティーノとムアンの二人は馬でキロニードに向かった。


その頃、あたりは昼前だというのに雪雲のせいか暗かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ