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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第2部 第3章 病と医者
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対策と準備

「カマをかけてみたのだけど…上の空のようね。」


『何かあるわね。情報を集めましょう。』




それから、ルーチェ達に噂を集めてもらうことにした。


部屋を変えた理由はネズミがうろちょろするような不衛生な部屋を使いたくなかったというだけである。


はじめあてがわれた部屋は本館の南側の一室だった。


庭園もきれいな部屋であったが、衛生面を重要視した。


そして、食事を給仕する人物を特定の人物からに指定した。


これは、前回の反省を踏まえての結果である。


誰が給仕したにせよ不特定多数の人物から狙われたのは周知の事実だ。


もし怪しい人物が再び危害を加えないとも限らない。


その給仕役はルーチェに任せた。それを女官長にだけ知らせた。


身の回りのこともルーチェやフィリアから連れてきた侍女たちのみに任せることとした。




今度移る部屋は西側の塔に近い場所を選んだ。


もちろん、書庫に行くのに都合のよい場所だからだ。


幸いネズミもいないらしく、ルーチェは何時ものようにそつなく仕事をこなしている。


なぜ、書庫が北側ではなく西側にあるのかと言えば、西側には高い塀があり年中光が届かない場所であるからである。




自室に腕を男が一人。


悲観に暮れている。


夜だというのに一切の明かりをつけず静けさだけが身にしみる。


「彼でも無理…か。」


と弱弱しく言った。


「このまま助からないなんて…」


(いや、どんなことをしても助けて見せる。)


そう自分自身に言い聞かせつつ有効な手立てを思案している。




『大した収穫は無し・・・ね』


(王妃様は御食事のときいつもお見えにならないのだけれど…???)


『体調不良って言ってたわね。』


(そこを重点的に調べたほうがよさそうですね。陛下の体調は良くもなく悪くも無くだそうですし。)


ルーチェ達が噂をかき集めてくれたおかげである程度この王宮内の事情がわかってきた。


昨年エレーナを突き落としたリタがウィリア国内某所で幽閉されていたらしいが脱走し今も行方不明という。


国王夫妻はどちらも病弱であること。そのため、世継ぎが生まれない可能性が濃厚のため第二王子か第三王子が継ぐこととなるのだが、そこでいざこざがあるらしい。


ここでカテリーナは一つ悩みを抱えていた。


(私の食あたりの一件をお父様に伝えるべきなのかしら?)


大したことはなかったもののもし、大ごとになっていたらと思うと報告すべきなのかもしれない。


が、知の女神ユリーナは、無事を確認して仕事に戻ると言い出した。


『私は神様としての仕事が忙しくなってきたから、別な人物に相談してねぇ!!!』


忙しそうに気配も声も消えてしまった。


(気心が知れてて口も堅くて物知りで…となると・・・)




ルーチェにある人物を呼んでくるよう頼んだカテリーナ。


(ユリーナ様…私と距離を置こうとなさっておられるのかしら?)


フリードリヒが襲来して以来ユリーナとは今までよりも疎遠になってきているような気がしてならないとカテリーナは思い始めていた。




「お久しぶりです。カテリーナ様。」


「ごきげんよう。ハロルド。」


おしゃまにほほ笑んだ。


カテリーナは自室にハロルドを呼んだのだ。


「本日はどのような御用向きで?」


「いろいろと相談に乗ってほしいの。」


「出来る限りのことはいたします。」


と、出されたお茶を飲みつつ話を聞くハロルド。


「気になっていたのだけれど、ハロルドはなんで反対しているのかしら?」


「先々のことを考えてとお答えしておきます。」


「それは、これからの二人が乗り越えるべき問題でしょ?


それでハロルドが杞憂する必要はないわ。それだけの理由なら反対しないであげて。


たったひとりの妹だもの。幸せになってほしいのはわかるけれど。


その気持ちが強すぎて反対に幸せから遠ざけてはいけないわ。」


「肝に銘じます。」


「御家族との関係はどうかしら?」


「エレーナとも仲良く過ごしておりますよ。」


「それは良かった。そうそう。ハロルド、私が食あたりにあったことは知っているわよね?」


「はい。聞き及びました。」


「とりあえず手をまわしてみたけれど手遅れだったわ。」


「はぁ。」


「どうして私を狙ったのか全くわからないの。どうしようかと思ってて。」


「とりあえず、いつものようにお過ごししつつ様子を見たほうがよいでしょう。」


「まぁ。そうしましょう。」


言って手をたたいたカテリーナ。


「それと、まだ気になることがあって・・・」


これまでの一部始終を話して聞かせた。


「はぁ・・・となると・・・」


「どういうこと?」


「嫌な予感があたらなければよいのですが。」


「嫌な予感…」


「例のものが必要になるやもしれません。」


「わかったわ。準備しておくわ。」


「しばらくこちらでカテリーナ様の執事として滞在しておこうと思います。」


「国王陛下に伝えて許可を取っておくから。エレーナにも伝えておきましょう。」


「おねがいいたします。」


ハロルドは一礼した。

一部抜けている部分がありましたので、改稿します。

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