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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第2部 第2章 ウィリア王国へ
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毒入りの食事

「で・・・全部に毒入りとか…」


カテリーナが書庫に入り浸るようになってすぐフリードリヒは視察に出掛け2週間ほど戻らないという。


狙い澄ましたようにその日の夕食後カテリーナは食あたりにあい現在寝込んでいる。


激痛で寝込んでいるところを国王自らが謝罪に訪れた。


「まさか、食あたり??」


「は・・・はい。」


「おそらくは食事に痛んだ食べ物・・・」


それから先の記憶はない。


気がついたときには夜になっていた。


たっぷりの水を飲みまた眠りについた。


(ユ・・・ユリーナ様・・・)


腹痛でうんうんうなりながら守護神を呼ぶ。


しかし彼女は神としての仕事で手一杯なようで返事は帰ってこない。


そして、翌日から出された食事には水に至るまですべて毒が入っていたらしい。


たまたま手をつけていなかったが不幸中の幸いで、もし飲んだり食べたりしていたら盆の上でひっくり返っているネズミのようになっていただろう。


(私に対する宣戦布告のようね?!いいわ。やってやろうじゃない。)


とベッドに横になりながら何かしらの闘志を燃やしている。


『カテリーナ・・・この分だと大丈夫そうね。あーあ・・・私、知ーらない。』


知の女神ユリーナが言った。


知の女神は慈愛の女神から事の次第を聞き駆けつけていた。




ひそひそと声が聞こえる。


「ここまでは計画通りよ。」


「でも、ちょっとかわいそうよねぇ。」


「あら、今更何を言うのかしら?」


「何も知らずに狙われるなんて運が悪いなぁと思って。」


あははという笑い声が聞こえた。


「私たちには何の関係もないことよ。」


「やっと、依頼達成ね。」


ざわざわと騒がしい音でこの会話はかき消された。




その頃やっと腹痛から解放されたカテリーナがさまざまな考えを巡らせ行く。




(ユリーナ様。)


『何かしら?』


(この城の隠し通路に興味はありませんか?)


『嫌な予感がするわね…』


(まぁ。大まか当たりですね。)




そんなやり取りをしていると、食事を載せた盆の上でチィチィと言いながらネズミが起き上った。


(ぞ・・・ゾンビぃ???)


『違うわね。睡眠薬が入っていたみたい。あの食事には。』


(そう・・・なんですね。なら早くここからでなくては。眠っている内にどこかに連れて行かれて・・・)


『その前に偽装工作しておきましょう。』


(そこら辺にあるタオルやら何やらで寝ているふりをしてもらいましょう。)


偽装工作も終わり、クローゼットに身を潜めて犯人が来るのを待つこと30分余り。


ギィという音が聞こえ緊張が走る。しずしずと歩く音と服がすれる音が聞こえる。


「やっと仕事が終わりました。お加減はいかかでしょうか?」


という声が聞こえた。近くでガサガサと言う音が聞こえた。


「いやぁ!!!ネズミぃ!!!」


どうやらこの人物がきたせいでちょろちょろとネズミが逃げたようだ。


どったんばったんと言う音が聞こえる。


ほどなく、音がやむ。


「大丈夫・・・きゃっ!」


か細い声が聞こえた。


すると、声色が変わった。


「カ・・・カテリーナ様ぁ!!!」


とドアを勢いよく開く音が聞こえバタバタと言う音が遠のいていく。


(あっちゃあ。様子を見に来たルーチェだったのね。)


『まぁ。いいんじゃない?これで、少しは敵を翻弄できたかもしれないわね。』


(ではこの隠し通路の場所を・・・)




『ここみたいね。』


(意外と近い…)


壁をスライドさせて通路に入る。


通路に入ったらまた壁をスライドさせておく。


『どこまで続いているかは行きついた先次第。』


(いざ、ゆかん!!!)




陰謀渦巻く王宮内で一人の少女が消えた。


そんな話が出てくるのはそれから間もなくのことであった。

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