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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第1部 第4章 成人の儀
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心乱れる令嬢

随分と手を加えました。


たぶんわかりやすくなったかなと思います。


さらに変更中!!


この場面が一番難しい・・・

「それで、今日は何故お二人でお越しなのですか?」


ルドゥーレ公爵家本邸の庭にあるテラスで庭の木々や花々を愛でながらカテリーナは紅茶をすすっていた。


フリードリヒはいつものようにカテリーナに会いに来たようであるが、もう一人は少々いらだちが表情には出してはいないが声色ににじみ出ている。


フランツをよく見るとずいぶん探したのだろう、ズボンの裾は少し泥はねがみえる。


靴にも泥がこびりついている。


カテリーナは座ったまま、二人は立ったまま話している。


「カテリーナ様ご存じなのでしょう?エレーナはどこです?」


「さぁ?知りませんわ。」


「そのようなはずはない。お話いただけないのならこちらも考えがございます。」


剣の鞘を抜こうとする。


それを見て、顔色を一変させる。


「まぁ、言いがかりだわ。淑女に乱暴をはたらきなるの?」


怖いわぁと言うまなざしをフリードリヒに見せる。


「フラン、よせ。」


「殿下。」


「おまえらしくもない。どうしたんだ?」


「は・・・」


「ハロルドにでも聞けばよろしいのではありませんか?私は別邸を出てから一度も会っておりませんもの。」


ルーチェが気配を消して二人の動向を見ている。


そして周囲にはルドゥーレ家の使用人たちが固唾をのんで成り行きを見守っている。


エレーナ・ダーニャはひっそりと恐ろしいほどひっそりと咲く花、見つけるのはとても難しい花のようである。そう、たとえられるほど目立たない女性である。


「あなた方を見ていると昔のことを思い出しますわ。


あのとき今まで感じたことのない恐怖が走りましたの。」



あれはカテリーナが7歳になる少し前。初めてヴィルフレート帝国に来たときの話だ。


カテリーナは、退屈であったが為に勝手に王宮の中を走り回って探険をしていた。


いつもならば、誰かに声をかけられてレオポルドの元へ必ず当日に帰ってきていた。


ところが、今回は最初に声をかけられた人物が悪かった。


たまたま彼の部屋近くまで来てしまったカテリーナは、当時15歳になる、皇太子に声をかけられてしまったのだ。


彼の趣味は、少女をコレクションすること。手はつけないという徹底ぶりだ。


そのため、丁度年頃(?)だったカテリーナはコレクションとして後宮の一室に監禁されてしまった。


レオポルドがカテリーナがいつまで経っても戻ってこないことを心配し王宮中を探し回った。


結局一月ほど監禁された後解放されそれからはずっとフィリア国内で生活をしてきた。


「あまりにも怖い思い出でして、今までもそのことがトラウマになってしまいまたわ。


それから自身の身は自分で守らなくてはと今まで以上に剣術に力を入れましたわ。」


おほほほと笑う。


全く顔には笑みは見えない。


「まぁ、確かに監禁はいやでしたし、日に何度も気味の悪いあの皇子がやってくるものだから何年もここにいたらきっと今の私のような状態ではなかったでしょう。


運よくと申しましょうか、お父様があの皇子にとらわれていることを知り、いろいろな方に尽力していただいてようやく監禁から救出されたのはとらわれてから早一ヶ月後でした。


それからお父様は私をおともにして諸国を巡ることはなくなり、少し早めに王立学校へ入学手続きをして救出されてから2週間後には寄宿舎におりましたの。本当に笑えない話ですわ。


そのような経験をした私が、みすみすエレーナを貴方のような方に引き渡すとでも?


たとえ知っていてもしませんわ!!」


急に立ち上がるとフランツの抜きかけの剣をすっと抜きフランツののど元に突きつけた。


それは、殺気に満ちた剣で剣術に長けている二人でさえ数歩後ろに下がった。


「貴方がエレーナにどんな思いでいようと私は知ったことではありません。


ですが、エレーナを不幸にするような方はエレーナにふさわしいとはいえません。


必ず幸せにすることができるのならエレーナも貴方の元に姿を現すでしょう。」


フランツに剣を返しながらほうと息をついた。


「かなり取り乱してしまいましたわ。申し訳ございませんが、お帰りいただけませんか?少し疲れました。」


侍女に紅茶を下げるよう良い、自室へと帰って行ってしまった。




取り残された二人は今後について相談し始めた。


「フラン!!」


「殿下。私としたことが!!」


「後日菓子折を持って謝りに行け。」


「カテリーナ様に剣は禁物です・・・ね。」


「新しい恋を見つけるんだ。フラン。もうあえることはない。」


「殿下。」


「しばらくはあきらめが付きません。」


「そうか、奇跡を信じるしかないだろう。」


そっと肩をたたき二人そろって帰って行った。



「お嬢様。」


後を追いかけてきたルーチェがカテリーナを呼び止めた。


「ルーチェ。私!!」


ルーチェにそっと抱きつき泣き出す。


まるで幼子に戻ったように優しく背中をなでる。


「かっこよかったですよ。さすがお嬢様です。」


「だから男の人って嫌なのよ!!」


「わかりました。ですが、続きは部屋に戻ってから。」


部屋に戻り一晩中泣き続けた。

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