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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第3部 第3章 曰く付きの指輪
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手がかり探し

「ユリーナ様。何かご存じでいらっしゃいますか?」


朝食を済ませてから部屋でうんうん頭を抱えながら悩んでいた。


そんなカテリーナの元にふらっと現れた知の女神ユリーナ。


素知らぬふりをしながら聞き返した。


『唐突に何?』


「この指輪についてです。対の指輪ってどういうものなのでしょうか?」


知の女神ユリーナに手袋を外して右手をさっと差し出す。


あごに手を置いた知の女神ユリーナがじっくりと指輪を見回す。


『これね。昨日もいったとおり”ウィリア王の・・・”』


「そのことではありません。」


『めざといわね。私が、知っていると言えば・・・ねぇ。』


「はぐらかさないでください。」


視線を指輪から外しあらぬ方向を向く知の女神。


手袋をはめて、腰に手をあてがいながら知の女神の目の前に躍り出、いらいらしながら守護神にすごむカテリーナ。


『なによ・・・はぁ。わかったわ。この指輪が贈られるはずだった人物の末裔が持っているかも知れないわ。』


「末裔・・・?なぜ末裔が持っているのですか?」


『あ・・・それは秘密。神々の力でそこまではわかっているの。


墓に入れられたり、鋳溶課されたりはしてないわ。


ウィリア王と結婚するはずだった人物がいたのよ。その昔。』


「へぇ。」


『知らないの?』


「知りませんよ。」


『なら、そのことが詳しく書かれている本を見れば一目瞭然じゃない。』


「は?」


『さぁ。行くわよ。』


「行くって・・・」


『フィリアの王宮にある図書館よ。』


「はぁ・・・?!」


『早く!』


知の女神の言うままいそいそと出かける支度をした。




昼頃からフィリア王宮内にある図書室へとやってきたカテリーナ一行。


事前に国王リベラートからの許可を得ての入宮であった。


とりあえず、図書館に着いて警護としてついてきてくれたヤーゲンという騎士とルーチェを入り口で待たせ手早く探し始めた。


知の女神に導かれるまま図書室の中の一番奥にある書棚までやってきた。


「どこにそのような記述が?」


『えっと・・・これよ。』


知の女神ユリーナの指さす本をカテリーナが背伸びして届く位置にあった本を取り出す。


「よっと・・・!」


そばで見ていたルーチェが女神に毒づいた。


「女神様、大人の姿になることなど簡単なことではありませんか?わざわざお嬢様が伸び上がって摂ることはないのではありませんか?」


むすっとルーチェに説明し始める。


『昔、私は美の女神とお祖母様と美しさを競ったことがあったの。


結局、美の女神が一番美しいって・・・悔しい!!


何であんな高飛車が美しいって・・・おかしいわ!!


ルーチェ、それっきり私はこの姿をすることに決めているのよ。


大人の姿になるとあのときのことを思い出して・・・』


かみつきそうになる守護神を本で制する。


「神話のお話ですね。いいでしょ。ルーチェわかったでしょ?ユリーナ様これですよね?」


『ありがと。これよ。”グレーデ家の歴史”。』


「そんな本がこんなところに・・・でもなぜ、これが今回の指輪との関係は?」


『まぁ、読んでみなさい。』


知の女神に言われるがまま、埃をかぶっていた本の埃をさっと落とし中を読み始めた。


本の内容はグレーデ家の系譜、彼らがどのような人生を歩んできたのかが載っていた。


「これ・・・」


カテリーナが目を落としたのは本の中程まで書かれている終わりの部分であった。


記述によると次のような内容がかかれていた。


まず、アンネッタ・グレーデと・ウィルフロードとの婚約がなった。


は、・ウィルフロード朝初代国王である。


しかし、彼は別の女性との婚儀を決めてしまい婚約は婚儀の直前に破棄されて、その影響かアンネッタはその後1年足らずで病により亡くなっていた。


その後2回もグレーデ家とウィルフロード家との婚儀が出て、結婚には至らなかった。その後カテリーナの大叔母エルマの婚儀だけが成立していた。


しかし、婚儀の3ヶ月後彼女もなくなっている。


そして・・・マリーナのこともかかれていた。


確かに何度かとりり立たされてはいたらしいとは書かれていた。


そして国王と結婚したと一言。


その文章だけはかなり文字が乱れていた。


ただし、カテリーナが生まれたところまでの記述がなかった。


どうやらここまでで、書き手が書くのをやめてしまったらしい。


「私の・・・お母様も?」


『そうかかれているわね。』


「でも、結局はアレッシオ国王との結婚しましたよね。そして私が生まれた。


ユリーナ様。ウィルフロード家はグレーデ家の血縁者を求めていたと言うことでしょうか?」


『さぁ?どうかしら?』


「受け取るはずだった人物がグレーデ家の女性で、末裔と言うことはグレーデ家のどこかに指輪があるのかも知れないと。」


『グレーデ公爵に協力要請しましょう。』


王宮に来ていると事前に情報を得ていたカテリーナは図書室を出て二人を伴ってサンドロに協力要請をした。


手には”グレーデ家の歴史”という本を持って。


たまたま居合わせたレオポルド達、フィリアの主要な貴族も協力すると約束してくれた。

補足:知の女神ユリーナは全容を知っていますが、知らぬふりをしています。


あと、フィリア王国に限らず他国の王族との婚姻は一度国王の養女となってから婚儀をします。


同国の貴族とならば養女になどならずそのまま結婚するしきたりです。


エピソードはギリシャ神話のパリスの審判から少し内容を変更しています。

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