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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第3部 第3章 曰く付きの指輪
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婚約指輪の渡し方

「カテリーナ。手を出すんだ。」


「い・・・いきなり???」


「いけないかい?」


身じろぎするカテリーナの腕をつかむ。


「ちょっと・・・プロポーズの言葉くらい・・・!!」


「もう、散々言ったからいいだろう!」


右手の手首をつかみ手袋を外す。


右手の薬指にすっぽり収まった黄金に輝く一つの指輪。


幅は大きめでカテリーナの指にぴったりと収まっている。


カテリーナの指に収まると激しい光が放たれた。


周囲にいたものは皆、目をつむってしまうほど激しい光であった。


「な・・・なにこれ?!」


「これでもう。嫌とは言わせませんよ。」


「勝手なことを言わないで!!」


「はめたものはもう抜けませんから。」


ほら。といってカテリーナの指にはまった指輪を抜こうとした。


どんなにフリードリヒが抜こうとしても抜けない。


カテリーナは試しに自分で抜いてみようとした。


やはり、抜けない。


楽しいことに目がない知の女神ユリーナもやってきた。


『これは、”ウィリア王の願望”という曰く付きの指輪ね。やってくれたわね。』


「??」


まだわからないの?とカテリーナにはめられた指輪にふれながら言った。


『カテリーナ、右手の薬指にはめたらどういう意味になるかは知っているでしょう?』


「こ・・・婚約済み・・・」


にわかに気が遠くなりその場に崩れ落ちるように倒れた。


『気絶するほどのことなの?』


「さ・・・あ?」


フランツはカテリーナを支えるのに手一杯だ。


フリードリヒも瞬時には行動できなかったがフランツを助けるように支えた。


「お・・・お嬢様ぁ!!」


ルーチェが駆け寄る。


「はじめからこうしておけば良かったのですが、義姉上の元にありましたから。」


フランツとフリードリヒでカテリーナを支えている。


ルーチェは二人に対して殺気立っている。


まぁまぁと知の女神が取りなしてどうにか怒りを収めて、カテリーナを引き取ると、警護のもの達と一緒に室内のソファーに寝かせ、頭側に座った。


『これで、最初の条件は良いみたいね。』


「「「・・・!?」」」


『何かこの指輪に関することを聞いたこと無いかしら?』


そうですね。と何かを思い出すようなそぶりを見せるベルンハルト。


にわかにはっとした顔を見せた。


「兄上は、カテリーナのことを”運命の王女”と呼んでいたときがあったような。後は、我が一族に関する呪いくらい・・・」


『もう一刻の猶予もない・・・わね。』


「何か問題でも???」


『知らない方が良いわよ。時期にわかるから。私の申し子に”運命の王女”ね。良いネーミングだわ。あの男をほめてやらなくては。』


「は・・・はぁ??」


『”運命の王女”。確かにそうかも知れないわね。ウィルフロード家にとってもウィリア王国にとっても。』


「もう一つ。対になる指輪がフィリア王国のどこかにあるはずなのだとは伝え聞いています。」


『”対の指輪”か・・・どこに行ってしまったのかしら?』


そうねぇ。と知の女神は心当たりがあるように見えた。


『その指輪を貴方にはめればいいのね?』


「おそらくは。」


『ほかは、あの男に聞くしかないわね。一族の黒歴史を。』


彼ら以外誰もいない庭園で女神は悪い顔をしながらほほえんだ。




「・・・ルーチェ?」


「お嬢様。突然倒れられてもう・・・一時はどうなることかと。」


「ここは?」


「お屋敷です。」


「パーティーは?」


「昨日宴もたけなわとなって終わりました。」


「そ・・・そうなの。」


「しばらくは手袋でお隠しください。」


「え・・・えぇ。」


ルーチェは手袋を渡した。


けがをしたということで手袋を着用すると打ち合わせした。


「あの男・・・いえ殿下が国王陛下の前で再度プロポーズなさるそうです。その前に対になる指輪を探してほしいとのことでした。


期限は本日から2週間だそうです。もし見つけられなければ破談になることもあり得ると。


ですので、私から一言言ってやりました。一昨日来やがれ。と。」


「対の・・・指輪???に・・・2週間???!!!え・・・破談???


ルーチェ・・・淑女がそんな言葉を使わないのよ。ね?


フィリアのために・・・見つけないといけないわね。」


右腕を上に上げ、自分の右手にはめられた指輪を眺めつつ対の指輪なんて・・・とつぶやいた。

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