散策
「まだなの?お姉様。」
「えぇ。」
ここは、ルドゥーレ家の広い庭にある雑木林の中。
木漏れ日が美しく輝いている。
そろそろ春に咲く花々が咲き乱れる季節。
雪もほとんど解け、小川の水量も多くなっている。
二人は、おつきの人たちとともに散策を楽しんでいる。
二人の話題に上ったのは、プロポーズのことである。
「あの方毎日おいででしたのよ。」
「お父様とお母様に何度も?」
「そこまでは。私は存じ上げません。でもお父様もお母様も乗り気のようでいらっしゃったようです。屋敷の者も皆がわかるくらいでしたから。」
「わ・・・私だけだったの??当人の知らない間に縁談が進んでいたのね!!」
「お姉様にも手紙を送ったそうですが。」
「こんな縁談が来ている程度の認識しかなかったわ。」
「あら、お姉様らしくない。しっかり確認しておられるかと。」
イレーニアは無邪気に笑う。
妹が笑いだしカテリーナは少し肩を落とした。
庭ではマルティーノが幸せそうに庭で植物を愛でつつ遊んでいる。
近くには豊穣の神が日だまりの中で自らの申し子を抱くように支え、植物について
カーラは自分の部屋から楽しそうに庭で遊ぶマルティーノ達を見ている。
「あー・・・これわかんない。」
「令嬢がそのような口をきかないのですよ。カーラ。」
ほほをふくらませしたくない。とペンを置いた。
「カーラ。試験はもうすぐなのです。」
「もう間に合わないわ。」
「努力を最後まで怠ってはなりません!」
「このままでは、貴族の子女達の学校でも合格できるか・・・」
はぁ。と頭を抱える夫人。
「ねぇ。どのくらいの点数がとれたら合格できるの?」
無邪気にカーラが聞いた。
「点数は関係ありません。上位80人が合格です。
できるだけ高得点を取る必要があるのです。さぁ。ペンを取りなさい!!」
夫人はペンをカーラに渡した。
それから、毎日みっちりとお勉強の時間となった。
がんばれ!カーラ。




