ルドゥーレ公爵一家
「天気がよろしいようですわね。」
「散策するには十分すぎるくらいだわ。」
ここは、ルドゥーレ家の所領の一つで、ジュリアーノとアンナが暮らしている迷いの森のある麓の村、カロリンという村に来ている。
久々に一家総出で散策に出かけた。
ここには自然がたくさんある。
綺麗な小川、木々、草原、すがすがしい風。森の木漏れ日。
ただ季節的に少し肌寒い感じがした。
カテリーナはショールを羽織っている。
ジュリアーノやアンナとともにルキーノも初めてここを訪れた。
もちろん、マルティーノやイレーニア、ティツィアーナも初めてだ。
夫人がルキーノに目をやった。
「そういえば、ルキーノ様は独り身でいらしましたね。」
「そうね。」
「そろそろ、ご結婚のお話もおありなのではないでしょうか?」
「どうかしら?」
彼は1月ほど前までは生きるためにサバイバルをしてきた人だ。
まだ、今の生活になれてはいない。
それに彼がどのような仕事をしていくかなど一切そのような話が出ていなかった。
おそらく、しばらく休息を取ってからとなるのだろう。
「おぉ。着いたぞ。」
長い隊列でやってきた、ルドゥーレ家。
カテリーナが嫁ぐことがほぼ決定したため、最後に一家で思いで作りをかねてやってきた。
「じぃちゃま。」
「どうした?マルティーノ。」
「どうぶつたくさんだね!」
この近くには、ジュリアーノと羊を共同所有をしている一家の家がある。
村人たちは農作業をするものもいたが、羊のほかに牛や山羊なども飼育している。
村の入り口近くの牧場には牛たちがのんびり草をはんでいる。
マルティーノは目の色を変えて動物たちを見ている。
(マルティーノの守護神様は・・・?)
『民を重んじる神、家畜の守り神とも言われている豊穣の神よ。』
(道理で。)
牧場の柵までよると、牛たちがマルティーノによって来た。
牧場から少し離れた小道で、カテリーナが夫人と二人きりになったところで、さりげなく聞いた。
「ねぇ、ピンパル男爵が帰ってきたそうだけれど?」
「は??」
夫人は何の事だかさっぱりと言うようで目をぱちくりさせていた。
「夫が生きているのですか?」
「え・・・えぇ。」
「どこ・・・どこに???」
カテリーナの体を揺さぶった。
「お・・・おじい様が御存じのはずよ?」
ジュリアーノに駆け寄っていく夫人。
夫人はジュリアーノに詰め寄っている。
カテリーナも夫人を追いかけた。
「わ・・・わ・・・!!!帰ったら引き合わせよう。な・・・お、落ち着いてくれ!!!」
その言葉を聞いて、夫人はジュリアーノの服を引っ張っていた手を放した。
急に放された衝撃でジュリアーノは尻餅をついてしまった。




