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嫌われ王子と引きこもり令嬢  作者: 光森 璋江
第1部 第2章 恋のライバル?
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18回目の協議

「とにかく間に合って良かったわねぇ~」


とカテリーナは先日潜入した二人に話しかけた。


会議を昼からにしたことでどうにか服が間に合ったのだ。


着付けまでにはぎりぎりと言ったところではあったが。


「しばらく滞在するからあなたたちの侍女さん達もおいおいこちらにつくはずよ。」


そう言い残し、カテリーナは広間を出ようとした・・・


が、メンバー全員から広間にいろと言われ、無理矢理広間に詰め込まれたようだ。


「今のところは殿下がカテリーナ嬢に家庭教師ではないことがばれたこと以外順調です。


レオポルド様や国王陛下も殿下とカテリーナ嬢との婚姻を反対するものはおりません。」


「どうやったら我が愛しき君を振り向かせることが出来るのか・・・」


「まだ、こちらにいて調べた方が良さそうですね。」


ふとカテリーナの方にフリードリヒは目をやると、広間の隅でうずくまっているカテリーナを無理矢理引っ張って話の輪の中に連れ込もうとするシャーロットをハロルドが必死になって止めてる。


(しかし、ハロルド殿は何故、カテリーナ嬢にあれほど尽くすのか???)


彼らの姿を見て新たな疑問がフランツの心にとめた。




広間にはカテリーナの妹、イレーニアも何故か来ていた。


どうやら、ルドゥーレ公爵か、王太子かはたまた宰相か、国王陛下かは分からないが、別邸に呼ばれたらしい。


彼女も当事者の一人であるのだろう。


また、彼らの警護をするものを含めると12~3人はいた。


フィリア王国、ディーレ王国、エワーズ王国、そして、ウィリア王国の思惑渦巻く話し合いが始まろうとしている。


「では、第18回目の協議を始める。」


と、昼過ぎにフィリア王国の宰相の一言で協議という名の話し合いが始まった。


開始早々、2時間でフィリア王国とエワーズ王国都の話は大詰めとなった。


「ってことで、イレーニア嬢はうちに嫁入りって事で。最初っからそうすれば良かったんだよなぁ~~~。


カテリーナが断った時点でそうしておけばこんなに大がかりな同盟なんてしなくても良かったんじゃん。」


と少々乱暴なことを言っているのは、エワーズ王国の王太子テオバルド。


彼はカテリーナ、コンスタンティーノとは幼なじみで気心の知れた人物だ。


今回の話し合いでは、フィリア王国とエワーズ王国、ディーレ王国とウィリア王国と分けて話し合いをすることとなった。


今までは、3国で話し合っていたが、いかんせんもうひとつ大事な王国、ウィリア王国も必然的に絡んでくるわけで・・・彼の意見を聞かないことには先へは進めなかったのである。


彼は彼の目的でフィリアに長期滞在していているにもかかわらず一度も協議に顔を出さなかったため、毎回の協議に於いて見事に平行線のままだったのである。


そんな折、フリードリヒからの突然の打診で、今滞在している、(軽く尋問されている)カテリーナの住む別邸にいて協議があったというわけだ。


ここで、初めて出てきたウィリア王国について。フリードリヒの母国で大陸一の大国ある。


「なんでイレーニアがあんたの嫁にならなきゃいけないのよ。それにうちの家の跡継ぎ問題が出てくるでしょ!どうしてくれるのよ!!!」


とくってかかるカテリーナ。


「それは大丈夫だ。問題ない。」


と相手にしないテオバルド。


「一応聞くけど、イレーニアはどうなのよ。テオバルドと結婚して本当に良いの??」


「私が嫁げば、この危機を脱するのでしたら、願ってもないことだと思います。」


姉からの問いに穏やかに答えた。そしてほんのり紅をさしたような顔をした。


「ただし、私が嫁げるのは3年ほど先になってしまいますがそれでもよろしいでしょうか?」


そう発言したのは彼女はカテリーナの妹イレーニア。年齢はカテリーナよりも3つほど下だ。


その発言に、テオバルドはうなずいた。今すぐに結婚という必要はないと考えていたようである。


協議が終わり、腕を組みながらイレーニアが、姉の元へと近づいてきて一言。


「話し合いで少々気になることがありまして、実はうちには跡継ぎがいるんですのよ。お姉様。」


「え・・・。誰それ???お父様の隠し子か何かなの?」


「いいえ、お姉様が家を出られた後お母様がお産みになられたのです。我が家にとって念願の嫡男が。


もしやお姉様、お父様から手紙でお知りではなかったのですか?」


寝耳に水である。カテリーナは知らなかったのである。


(我が家を継ぐのは姉として当然だけど・・・。どうすればいいの?)


5年間の引きこもり生活で未だに答えの出ていない問題はいつの間にか解決していたのである。


「・・・お父様ぁ~~~~、嘘を書かない、ちゃんと我が家にあった出来事を包み隠さず書くって言ったじゃないぃぃぃ~~~!!!」


とルドゥーレ公爵家内での荒らしの予感がした。



一方こちらは、フリードリヒ王子とシャーロット王女。話は平行線である。


「私は嫌だ。断る。私は今、王太子という立場にあるし、あいつは女に興味もないし、もちろん浮いた話もない。彼の方が適任であろう。」


「何故ですか?何故私ではいけないのですか???断る理由などありませんでしょう?」


一方、シャーロットとフリードリヒ。フィリア王国とエワーズ王国の面々とはまた離れたところで話し合っている。


シャーロットはかなり詰め寄っているがフリードリヒは意に介さない。


フリードリヒの上には異母兄であるフェリックス国王陛下が、下にはフェルディナンド王子という、行方不明な今年15になる異母弟がいる。


既に国王に即位している兄をのぞけばどちらでも良いのだろうが彼女は執拗にフリードリヒとの婚姻を望んでいる。


夕方になり、フィリア王国とエワーズ王国との話し合いは円満に終わった。


が、結局ディーレ王国とウィリア王国との話し合いは決着が付かなかった。


決着のついたフィリアとエワーズの代表は引き揚げて帰って行った。


と言うことで後日、同盟破棄ということになった。


無論、フィリア王国に向けられた軍隊はすべて解散し自国へと戻っていったとの報告があった。意外と同盟はあっさりと崩れたのであった。


さらに、フリードリヒの思惑通りにはならず終わった。


(シャーロット様に殿下の思い人の名前を出さなかったのは正解だったな・・・おそらくカテリーナ嬢に危害が及ぶ可能性が高い。)


フランツは判断しフリードリヒにシャーロットとの協議の会話中及び普段の会話にて殿下の思い人の名前を決して出さないようにと耳打ちしていた。


ちなみに、このとき、フリードリヒとフリードリヒのおつきおよび侍女の方々も夕方頃、カテリーナの住む別邸へとやってきた。

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