【試作】ホラー
一応フィクションです。
これは、私の知人が体験した話です…
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タッタッタ…
「おーい、政志。家決まったって?」
「おう彰!良いところ見つけたんだ!」
「家行って良い?」
「良いぜ。もちろん!」
何気ない会話。
この時はまさか、あんな事になるとは、思いもよりませんでした…
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スタッ…スタッ…
始めは、ちょっとした違和感でした。
「政志、寝不足?」
「おう…最近音が聞こえてきて…あんまり寝れてねえんだ。」
「マジかよ…騒音?」
「そこまででは無いんだけど…中々鳴り止まないんだよ。」
「おおう…折角の良い家だったのにな…引っ越し…も今は中々厳しいな。」
「まあな。引っ越したばっかで金欠だし。」
「まあ、その音がやべえ時には俺ん家に避難でもすれば良いよ。」
「おう…そん時はよろしくな…」
そう言って俺達は一旦別れました。
(しかし…音が出るような所、周辺にあったっけな…?最近出来たのかも知れねえな。)
この時に気付いておけば、何か変わったのかもしれません…
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ドンドンドン!ドンドンドン!
「うわっ!何だ!?」
「彰!開けてくれ!頼む!」
家の扉を開けると、政志が立っていました。
「お、お前…」
政志が音に悩まされてから数週間、大学がちょうど夏休みに入った事もあり、久し振りに会いました。
一目で、政志と分からないほど、やつれていました。
「す、すまん…中にいれてくれ…」
「あ、い、良いけど。」
「ど、どうしたんだよ…」
「…」
「…政志?」
「お、音が…」
「音が?」
「音が鳴り止まないんだよ!家に居ると!ずっと!」
「…マジかよ…でも、周りに音が鳴りそうなものなんてあったか?」
「無いんだよ!無いのに…ずっと…耳にこびりついてくるんだよ…」
「病院とかは行ったのか?もしかしたら耳の異常かも知れねえし。」
「行ったよ…耳鼻科も…精神科も…何も異常ねえって…」
「…」
私は一瞬だけ悩みました。ですが、彼は昔からの友人。あまり力になれなくとも、やれることはやっていこうと思いました。
「政志、お前ん家、また行って良いか?」
「お…おう…良いよ…」
音で苦しむ彼には申し訳無い気持ちでいっぱいでしたが、これでなんとか解決のヒントを掴みたいと思いました。
そう、思っていました。
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ガチャリ
「…?」
政志の部屋に入ると、普通の部屋の中でした。
「政志、何も聞こえないけど…っておい!」
振り向くと、政志がガタガタと震え出しました。
「や、止めろ、うるさい、止めろ!うるさい!止めてくれ!止めてくれ!」
私は慌てて外に出て扉を閉めました。
「おい!政志!どうしたんだよ!何も聞こえねえぞ!」
「う、嘘だ!そんなこと無い!だって…だってあんなに…!」
「一体どんな音だってんだよ!おい!」
「や…止めろ…!音の話は…!止めてくれ…!」
「…っ!わかった!わかったから!しばらく俺の部屋に泊まれ!荷物は少しずつ回収していくから!」
「わ、わかった…」
政志はしばらくの間、私の家に泊まることになりました。
しばらく経つと、政志は少しずつではありますが、元気を取り戻していきました。
音に悩まされることも無くなったそうです。
…そう、思っていました。
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ガシャーン!
「うおっ!何だ!?」
真夜中、大きな音に飛び起きると、部屋の角に政志が座っていました。
一瞬ビクッとしましたが、政志だと分かり、安心…いえ、安心出来ませんでした。
政志は、部屋の角でガタガタと震えながら、この世の終わりのような表情をしていました。
「あ…ああ…何で…」
「お、おい!政志!?」
「何で…何で聞こえるんだよ…」
「音!?何も聞こえねえぞ!?」
「う、嘘だっ!こ、こんなに大きな音、聞こえねえわけ無いだろ!」
「何も聞こえねえよ!ほら、大丈夫だって!」
「何で…何で…」
「お、おい...政志…?」
「…」
「政志…?」
「何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で」
「…ま…」
「何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で」
「…お、おい...」
「…」
「…政志…?」
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「…っ!ま、政志!おいっ!どこに行くんだよ!政志!政志っ!!!」
政志は、突然奇声をあげて俺の部屋から裸足で駆け出して行きました。
その後、俺は政志を見ていません。
一体、『音』とはなんだったんでしょうか…
…




