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7・怪しい影

今回のプロモーターのリキの部屋を訪ねた。

「おう、ワカさんか!どうした?」

「あの姉妹の末っ子を奴隷にしたんでな、あの姉妹の件が気になってるんだよ」


「うーん・・・それなんだけどあまり深入りしない方が良いかも知れないよ、試合前から彼女達をつけ回している奴らが居たらしいよ」


「ほう、いつからだ?」

「10日ぐらい前から」

「姉妹は知っていたのか?」


「知ってたみたいだよ。何かねこの件は本当に嫌な予感がするんだよ、間違い無く見えない力が動いて居るよ。俺にも国から今回のサーカスは団員の希望を通せってお達しがあったんだよ。ホントならCクラスでリアルバトルなんて受けないんだけど・・・」


「そうだな、良く分からないな。まぁ、そう言う事で妹はうちに来るから何かあったら連絡くれよ」

「あぁ、姉妹のサーカスバンクにある金を届けに行くよ」

「ほう、結構あるのか?」

「さぁ、今暇だし調べるから待ってな」


「姉妹で8万6千Gだな・・・」

「少ないな?」

「そうだなぁ、ええっと・・・金が入るとほぼ全額引き出してるな」

「武器は?アンタの所に直しに行かなかったのか?」

「ウチには最低限の直しにしか来なかったな」

「何に金使ってたんだ?」

「わからないな」


「金を全部おろすから持ってってくれ、引き取りにサインをくれ」

「あぁ」

「あと姉妹の過去の対戦表あるか?」

「あるよ、ほら姉妹のファアルごと持ってけどうせ処分するんだかたな」

「ありがとう」


「・・・・ん?」

「どうした?」

「いや、姉妹のファイルが無いんだよ。誰かがもう処分しちまったらしい」

「そりゃ、しょうがないな」

「わりいな、死んだ者のファイルは直ぐに処分する決まりだからな」


俺はリキの店を出ると、ヨヒラを迎えに行った。

奴隷商の登録部門の魔女の所に行くと、ヨヒラは青い顔でソファに座っていた。

こっちを見て何か言い出そうとするのを止めて、持っていた紙袋を渡す。

「まず食え、話しは帰ってからだ」

ここでする話しでは無いと悟ったのか、黙ってサンドイッチを食べ始める。


サンドイッチとオレンジジュースを飲むと、顔に赤みが戻った。

魔女に礼を言い家に向かった。

途中の惣菜屋で夕飯用に全粒粉のタンドリーチキンバーガーと、マッシュポテトを買ってヨヒラに持たせた。

スパイシーな良い香りに頬が緩んでいる。


家に着くとリビングのテーブルに座る。

彼女にお茶を準備してもらう。

ラズベリークッキーを準備しお茶にする。


「で、記憶は?」

「戻りました」

「で自分は誰か分かったのか?」

「研究室で寝ていた所をミウラ・タウラにさらわれました」

「国はどこだ?」

「クラフタ国の深き森の境です」

「名は?」

「ヨヒラです」

「何の研究してる所だ?」

「分かりませんが長い黒髪の黒目の女の博士が居ました。全て成功したって言ってました」

「成功?アネムは白髪だけど奴隷登録出来たからクラウンじゃあ無いもんなぁ」

「何かの手術ですかね?よく分かりませんね」


「で、あの姉妹にさらわれて奴隷にしたのか?」

「はい、そして奴隷登録されて夜7時から翌朝の7時までの出来事の記憶を消す魔法をかけられてます」

「ああ、娼婦にかけるあれか?リセッターだっけ?身体を売る商売をさせられていたのか?」

「いえ、人体実験です」


「なに!?、覚えているのか?魔法かかってたのに?」

「はい、何で覚えて居るのか分かりませんが・・・2人は良く何か機械を埋め込み、私の様子を見てました。良さそうな物はしばらくして、自分達の身体に埋め込んでいました」


「あぁ、だからアネムは寝たきりになったのか?」

「はい」

「ん?あぁそう言えばアネムが左手包帯巻いて治ったあと、姉妹も同じ所に包帯巻いてたな」

「安全確認後、自分達に装備していたようですね」

「何とも酷い話しだ。で、その部品は何だ?」

「分かりませんがそれを着けて行った途端にクラスが上がって居るので、何か戦闘に関する物かも知れません」

「そうだなぁ・・・まぁこの事は他言しないように」

「はい」

キナ臭い、とにかくその話にはヤバさが漂っている。







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