5・奴隷紋
それにしてもあの会話・・・
(ザジか・・・)
あの剣の凄まじさ、あのザジかも知れない。
ただ生きているとしたらかなりの年寄りのはずだが?
(何かウラがありそうだな)
地面に裸で転がっているヨヒラを抱き上げ、身体を拭いてやりベットに寝かした。
俺は騒ぎを聴き出で来た向かいの医者に、斬られた背中の手当をしてもらった。
◾️◾️◾️◾️
翌朝、隣の3姉妹の家に行く。
箪笥の中は引き出し事出され部屋の真ん中に積み重ねられていた。
(何を探してた?なにを回収したんだ?)
「ヨヒラ、おまえの姉は何かヤバい事やってたのか?」
今回の一連の騒動は何か普通じゃない、ヤバそうな組織の影が見える。
「特にサーカスの話以外は聞いた事ないよ?」
「サーカスの何を話していた?」
「名簿みたいの見て「コイツだ!左手かぁ」とか言ってたかな?
「なるほど、それを持って行った訳か?」
やはり何かの情報が書かれた名簿であろう。
姉妹の過去の対戦相手を調べる事にするか。
2人でライ麦パンと野菜コンソメスープの朝飯をゆっくり食べた。
この後は奴隷商に行く。
ヨヒラに魔法の奴隷の印を刻んでもらう為だ。
奴隷紋刻印は奴隷販売の方とは別の建物にあるのでそっちに向かう。
建て付けの悪い重い扉を押し開ける。
「いらっしゃいませ!」
細かい花柄のワンピースを着た魔女が愛想良く微笑みかける。
「登録お願い出来るか?」
「はい、かしこまりました。そちらのお嬢さんですね?」
「あぁ」
「では、7万Gになりますぅー」
「高いな」
「魔法はお高いんですぅー、2人で手をこの石板の上に置いて下さい」
ひんやりした黒い石板の感覚が不快だ。
「はい、行きますよー」
「・・・・・あれ?」
「その子?、ちょっと良いですか?右肩の後ろ見せてください」
恥ずかしそうに服の肩をずらす。
「あぁ、お嬢さん別の人の奴隷紋入ってますね。これキャンセルしないと上書き出来ませんよ?」
「!?」
奴隷紋?あたし奴隷だったの?」
「どう言う事だ?」
「その子は誰かの奴隷ですね」
「誰の奴隷だ?」
「それは別料金ですけど?」
「払う!」
「まいど4万Gになりますぅー!ではお嬢さんそのままー」
魔女が白い石板を奴隷紋に翳すと文字が出て来る。
「はい、ミウラ・タウラさんです。ミウラ・タウラさん所有の奴隷ですね」
「えっ!何で?」
「えぇっと、記憶も封印されてますね」
「ミウラは死んでるが?上書き出来ないのか?」
「それは隣の役場に行って下さい」
隣の役場に渡り廊下から移動する。
各種登録窓口に行く。
「はい?何でしょう?」
さっきの話をする。
「あぁミウラ・タウラ?、えぇーっとミウラ・タウラさん・・・はい、昨日サーカス興行者から連絡ありました。間違いなく亡くなってますね」
(連絡が何か不自然に早い気がするが・・・)
「分かりました奴隷紋の解除をします、肩出して下さい」
職員が金色のプレートを翳すと紋が薄くなった。
「数日過ぎればきれいに消えますから」
1200Gの登録抹消代金を支払う。役場だからさすがに安い。
ヨヒラを連れまた隣へ行く。




