3・ケシズミ
「やる気満々よ!」
「えぇ!やるわよミウラ姉さん!」
ミウラとタウラの気合いが凄い。
2人の周りには猫タイプのクラウンが2匹跳ねている。
今日勝てばBクラスだ。
サーカスのBクラス団員と言えばレストランで個室を案内される。
無限軌道車も高級なグリーン車両に案内される。
国からの依頼も受ける事になる。
それで国のお偉いさんからも式典に呼ばれたりする。
まぁ、色々と特別扱いされ始めるクラスだ。
「おねぇーちゃんがんばれ!」
今日は調子の良いヨヒラも外で俺と一緒に見送った。
2人を見送った後、調子の良かったヨヒラは俺の仕事の手伝いをした。
柄に巻く組紐を作ってもらう。
この仕事は前からヨヒラが担当している。
調子の良い時はまとめて作って在庫をストックしておく。色は彼女にお任せだ。
この組紐も美しいので評判が良く、結構紐単体で売れている。
*****
3時のおやつの青リンゴを2人で食べていると2人の男が現れた。サーカスのプロモータースタッフが現れた。
「ミウラ・タウラさんの連絡先はこちらでよろしいですか?」
「そうだが?」
「サーカスのプロやモータースタッフです」
(あぁ、そう言えば何かあった時の為の連絡先は俺になってたな)
「で、興行師が何か?」
スタッフは机に何か2つの金属を置いた。
団員証明のレニウムプレートだ。
ミウラとタウラっとある。
嫌な予感がするが間違い無いだろう。
アネムもわかったようで顔が青い。
「リアルファイトで戦いまして、2人ともお亡くなりになりました」
リアルファイトとは殺し有りだ。ファイトマネーは普通の10倍だがCクラスで行われる事はまず無い。
自分の記憶でも無い。
「遺体は?」
「クラウンと共に燃えました」
「燃えても、遺体は残るはずだが?」
「いえ・・・あの・・・」
「?、なんだ?」
「すっ、炭になりました・・・」
「!?」
「おいっ!それは!相手は本当に同じCクラスか?」
「はい、それは間違い無いようです」
(人を消炭に出来るなんてA・・・いやSクラスじゃ無いのか?)
「相手の団員名は?」
「ローリーです」
「聞かない名だ・・・」
「とにかくこちらお届けしました」
「あぁ」
ヨヒラは真っ青だ。
「ヨヒラしばらくこっちに泊まれ」
「いえ、帰って向こうに居ます」
「ダメだ」
「何でですか?」
「契約者が亡くなったから契約解除となる。すぐに大家が荷物を引き上げに来る」
「・・・はい、分かりました」
ヨヒラと一緒に家に行き、とりあえず着替えなどの身の回りの物をうちに移した。
夕飯を簡単に済ませお茶を飲みながら、今後のヨヒラの事を話し合う。
まぁ、はっきり言って頼る所はない。
娼館か奴隷しか選択肢は無い。
これは彼女もわかっている。
「ワカさんの奴隷にしてもらえませんか?」
「いや、奴隷じゃ無くて、そのまま従業員として住み込みで雇うけど?」
「いえ、もちろんお仕事はさせて頂きますが、私は返せる物がありませんので、それにその方が色々と都合が良いのではないでしょうか?」
確かにその方が手続きや税金は簡単なのだが・・・
「うーん・・・さすがにそれはなぁ」
「お願いします!」
「・・・わかった」
明日、奴隷商に行き魔法の奴隷紋を入れてもらう事にした。
今日は俺のベッドで一緒に寝た。
精神的に疲れたらしくすぐに寝息を立て始めた。




