2・隣人
時は過ぎサーカスも次世代の者に入れ替わって行った、ザジ達の姿を知る者は居なくなった。
圧倒的な王者が居なくなりサーカスは困ったかと言うとそんな事は無い。
よりギャンブル性が高まり面白くなり大人気になった。
金と人と物の動きが凄く経済が活性化している。
クラウンだが、下のクラスではそんなに大きな影響を受けないが、上のクラスに行くほど優秀なクラウンが勝利の秘訣となる。
スミス国に住む天才ガーデン・フレーム博士の息子ガーデン・デイ博士。
ガーデンフレーム博士の3人の弟子・クラフタ国に住むソングバックル博士・同じくクラフタ国に住むジョイント・スリーブ博士・スミス国に住むコレクタ・メイル博士。
この4人は四大マイスターと呼ばれている。
彼らが作るクラウンは最高級の性能で、選ばれる者はやはりトップクラスの団員であった。
ガーデン・フレーム博士の妻でもあり、ライバルでもあり、ガーデン・フレーム博士と双璧の天才と呼ばれたカペラ博士は行方不明になっている。
彼は生体コンピューターのクラウンとは違う別の方向で情報処理ユニットを作ろうとしていたらしい。
*****
俺はサンドイッチとたまごスープ持って隣の家に入り奥の部屋に進んだ。
「ヨヒラ昼ご飯は食えるか?」
「うん、ツナサンド?」
「今日はたまごサンドだ」
「嬉しい」
一番下の妹ヨヒラは、姉2人と違い病弱でしょっちゅう寝ている。髪の色も姉2人は赤なのにこの子は白い。
現在は54歳だか物心ついた時からベットの上らしい。
人類の寿命が3倍ほど伸びているので旧年齢だと18歳ぐらいになる。
左手首に怪我をして包帯を巻いている。
「何が年中、何処かしら色々と怪我してるな?」
「何処でやったのかわからないのよね。お姉ちゃんがいつも手当してくれてて、悪いなぁって思ってるわよ」
サンドイッチとスープを食べ終わったヨヒラを寝かせ、自分の家に戻っていった。
(さて仕入れた武器を修理するか)
俺はサーカスで使う武器の修理屋で“道具屋”と呼ばれている。
中古の武器や生活道具を買い取ってリメイク販売もしているので、普通に暮らしていけるぐらいは稼いでいる。
このリメイク品がかなり評判が良く、高値で売れている。使用に応じて細かい調整も無料でやるので評判が良い。
調整など大した手間では無いので、そんな一手間で買ってくれるなら喜んでやる。
(国から国へながれてきてやっとこの国に根を下ろしたんだから何でもやるさ。)
両手の大型剣の柄を取る。
刀身にヒビがないか確認し、OKのようなのでそのまま研磨機にかける。
ハンドガードが生鉄の分厚いストレートタイプだったので、薄い鋼丸型にした。
柄は木製だったので、そのままにして滑り止めの紐を丁寧に巻いていく。
部品を組み上げ振って見る。
ハンドガードが軽くなり使いやすそうになった。
「ただいま!」
「ワカさんただいま!」
隣の姉妹が帰って来たようだ。
「お帰り、怪我は無いか?」
「無い無い!もう楽勝だったもん!」
「ラクショーラクショー!がっぽり!」
2人はハイテンションで家に入って行った。
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「おはよー!」
「おはよう、ミウラ。あれ?手首怪我したのか?」
「そうなのよ昨日ベットから落ちてね」
「左手首ってヨヒラと一緒だな」
「あの子もベッドから落ちたからねぇー」
「ドジだなぁ」
「あはは・・言葉もない・・・」
「次の試合は?」
「次はねえ、明後日なのよ。ここで勝てばクラスアップよ!」
「凄いな!Bクラスか!」
隣の姉妹は3年前Dクラスだったのだか、あっという間にBに手が届く所まで来た。異例の出世だ。
「上がったらパーティーしましょうよ!」
「また焼肉パーティーか?」
「もちろんよ!」
「しょうがないなぁ、鶏肉多めにするからな」
「えぇー!豚さんが良いな!」
「あたしは牛!」
「野菜と鶏肉多めな!」
「ワカさんのケチー!」
部屋に笑い声が響いた。




