15・団員登録
スミス国のセントラル地区は国の有力者達の住居になっている。
その中でも更に金持ちは高台に住居を構えている。
ガーデン・デイ博士の研究室兼自宅はここにある。
さすがにVIPの地区なので護衛が多い。
アポを取ろうとしたら、こっちが名前を言う前に断られた
(まぁそうだろうと思ったけどな)
「ザシ様、サーカスに出てみますか?カペラ様のミートパイシステムが使われているかも知れないのですよね?」
「あぁ、じゃあ団員登録するか。団員協会に行くぞ」
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「はい、なんでしょう?」
「新規団員登録2名だ」
「そちらはあなたのクラウンですか?」
「いえ、妻です!」
ヨツバが即答した。
「えーっと“人”ですね。大変失礼致しました。お二人はベアで闘いますか?」
「はい!死が二人を分かつまで!」
(こっ、コイツは・・・)
俺が黙っているうちにヨツバが前のめりで突っ走っている。絶賛暴走中だ。
名前登録・ペア登録されてしまった・・・
「ではこちらへ、飛び級はどうされますか?」
「受験する」
「級は?」
「Aで」
「!?、え?、Aですか!ちょっとお時間2時間ほど頂きます」
最初の登録の時1度だけ希望の級の受験ができる。
これに受かればその級からのスタートとなる。これは騎士団を退団した者などが団員になり、初期の段階からのスタートして対戦相手が大怪我をする事例が多数発生し、サーカスの興行に影響してしまった為にこの新ルールが出来た。
まぁ、普通は高くてもC級までだ。B級を受験する者はまず居ない。ましてA級など自殺行為に等しい。
Aの試合では相手を殺しても可だ。
聞いていた周りの職員もザワついている。
(とにかく目立って行くスタンスだ。そうすれば向こうから寄ってくるだろう)
「すみませんお二人がA登録される人でしょうか?」
「はいそうです」
「私協会長のコレクタ・メイルと申します」
「こちらこそ初めまして」
(四大マイスターのコレクタ博士ですよ…)
ヨツバが俺に囁く。
「Aと言う事ですが?冗談ですかな?それとも本気なのですかな?」
「もちろん本気ですよ?」
コレクタ博士は俺の顔をじっと見る。
「・・・分かりました、契約書にサインして下さい」
別室に案内され契約書にサインをした。内容は簡単だ、死んでも自分が望んだ試合なので、一切の文句はありませんという内容だ。
そのあと闘技場に移った。
地上のサーカスの本番用の場所では無く地下の稽古場だ。
「何でコレクタ博士が理事やってるんだ?」
「サーカスプロモーター協会会長はガーデン・デイ博士で副会長はリング・バック博士です。団員協会副会長はジョイント・スリーブ博士ですね」
「なんで四大マイスターがサーカス仕切ってるんだ?」
「さぁ?30年ほど前からですね。それ以前は全く別の者でしたから。サーカス興行していたグループから選出されていたようです」
「まぁそれが自然な流れだよな。そこら辺何か香ばしいな」
「そうですね。不自然ですね」




