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プロローグ


  __あれ…ここは……どこ?

 真っ白で何もない所だ。

 なんだか頭がくらくらするなぁ。

 とりあえず自分の事を思い出そう。

 確か自分の名前は…金山エリ 

年は27歳

中小企業に勤めているOL 

結婚はしてない。

 家には父と暮らしていたはず…。

 普段は仕事と父のために家事ばかりしてた。

普段通り夜遅くたくさんの仕事を終えてようやく家に帰ったら酒に酔っぱらっている父にいきなり怒鳴られ、持っていた皿を私に向けて投げつけられ頭に…っでここからの記憶はないな。

 一体どうして?


『君、それで死んだのですよ』


  __えっ?

 死んだ?噓でしょ?


『…お気の毒ですが本当です』


私の目の前に現れてそう話しかけてきたのは人の姿を型どった光だった。

その人?は何故か私を見て悲しげに話す。


『地球の神が言ってた通りだ。

こんなにボロボロに傷ついた魂…初めて見た。

確かにこれだと地球で生まれ変わりとかできないな』


何言ってんのかよくわからない。

あの…貴方誰ですか?

その人は私の問いかけに答えてくれた。


『おおっと自己紹介し忘れてたね。

私は創造神 ジェネス

姿はないように見えるのは人それぞれによってイメージが違うから決められた姿がないためなんだ』


なるほど、あのもう一つ質問いいですか?


『いいよ、むしろいっぱい話して』


じゃあ…ここは一体どこなのですか?天国?地獄?

あと、その名前をした神様私聞いた事ないのですが。


『うん、混乱するのも無理はないね。

ここは地球と私の世界の狭間にある空間です。

ここでよく地球の神と酒を酌み交わしているんだよ…話を戻して、私を知らないのは当然です。

何故なら私は君達で言うところの異世界の神様なのだから』


……異世界?

地球ではないのですか?


『…地球の神に頼まれたんだよ。

“どうかこの子を君の世界で今度は幸せに生かしてくれないか?”っとね。

最初は断ろうとしたんだけど、地球の神とはそこそこ仲良いし、君の魂見たら気が変わってね。

君を私の世界へ転生させる事にしました!』


…異世界とかよくわからないな。

転生って事は生まれ変わるって事ですか?


『そうだけど…君日本人だよね?

最近流行りの異世界ものの漫画・アニメ・小説とか見ないの!?』


いや…聞いた事はありますけどほとんど仕事と家事と父の世話ばかりしてましたからよく知らないです。

それにそんなの見てたらバカになるとか、社会の役には立たないとか言われてて…だから…すみません。

……あれ、何だか神様怒ってる?


『アニメ…漫画…小説見るとバカになる?

役立たないだと……ッ!!

ふざけんじゃねーーっ!!

日本が作りだした娯楽の国宝、至高とも言えるあの神作品たちをバカにするとは地球の神が許しても私が許さねーーっ!!

そんな古い考え畜生の餌だ餌!』


何か普段怒る父よりも怖い…これが神様の怒りか。

我に返った神様が申し訳なさそうに何故か私に謝った。


『あぁごめんね、怖がらせてしまって!

好きなものをバカにされてつい怒りが爆発してしまって…。

とりあえず君の魂を癒すため、幸せになるため君を私の世界へ転生させます』


あ、はい、わかりました。


『えぇっ!?ちょっそこは…何か意見とかないの?

勝手に決めるな!とか

異世界転生!?よっしゃー!じゃあチート能力くれ!とかそんな反応ないの?』


いや、別にありませんよ。

ただ…聞きたい事が一つあります。

……どうして地球で生まれ変わりができないのですか?


『それはね…君の魂が酷くボロボロに傷ついているからだよ。生まれ変わるのが非常に難しいほどにね。

このまま地球で無理やり生まれ変わらせようとしても消滅してしまう。

地球の神は君を哀れに思ったらしくてね、異世界なら生まれ変われるのが可能だから私に頼んだというわけだ』


何故ですか?

どうして異世界なら生まれ変わる事ができるのですか?


『私の世界は魔法にありふれた世界。

私の加護を君に渡して守る事で、無事に転生する事ができるようになるんだ』


よくわからないけど神様の力で私の魂を無事に異世界へ送る事ができるのですか?


『そうそう!

それなら消滅せずに私の世界で自由きままに過ごす事できるんだよ!』


自由きまま……?

よくわからないなそれ。

ほとんど仕事とか家事ばかりしてたから、何かしないと落ち着かないかも。


『…ずっと頑張ったんだね君。

何でもいいんだよ。何か強制したりとかしないから』


でも……。


『そうだ!

私が創った島で自由に過ごせばいいよ!

その島で好きな事、楽しい事を気ままにするといい!』


…楽しかった事か…そういや父と母と一緒にふれあい牧場とか行った事が楽しかったかも。

あんな感じに動物に触れ、牧場で体験したように野菜を収穫して、美味しいもの食べて、自然に囲まれてのんびり過ごす事が私…楽しかったな。


『そっか…良かった。

君にも楽しい思い出あったんだね、安心したよ』


何故安心を?


『よし!とっておきの島を創ってみせるよ!

それと異世界転生するなら体を用意しないとね!顔立ちはとても綺麗だからそのままにして髪色と目の色はこれに…あとは…』


なんか…話進んでいる?


『よし、姿はこんな感じにした!

名前だけど……君はなんて名前にしたい?』


えっ?

名前、私が決めていいのですか?


『姿とか私が勝手に決めてしまったし、元の名前も悪くないけど…心機一転、名前も変える事は最も重要な生まれ変わりの表れだし、それに面白いと思わない?』


…それもそうだな。

じゃあ…あの牧場、確か名前は…“みのり牧場”だったから、そこからとって名前はミノリに。

それと名字は金山エリをもじって…カナエとか?


『いいね~~!

ミノリ・カナエ、とても素敵なフルネームだね!』


あ、名前が前って事は外国の文化に近いのかな?


『さて…準備できた。

私の加護とか君の魔法とかは転生した後に調べられるから。

転生始めるよー!』


えっいきなり!?

あれ…今度は目の前が真っ暗に……。





『…無事転生できた。

よかった……ミノリ・カナエ、この世界で今度こそは幸せに生きてくれ』




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