第62話:シリアスからの羞恥心
そんなシリアスイベントを終えた後。
翌朝のオチについて、私は今後、気をつけておかなければならないことがある。
「…………」
「あらあらあらあら、まぁ……うふ、うふふふふ……♪」
「……………………」
「もう、意外と硬派キャラで攻めていく系ガールだと思っていましたのに。うふふ……」
「……その、夢の中で……」
「ん、なあに?」
「……夢の中で、勝負に負けて」
「はいはい、良いんですよ。リヌリラもまだ子供なんですよね。お姉ちゃん、変な期待しちゃっていただけだから」
「その、これは……」
「あとは私に任せてください。ほら、リヌリラは濡れたショーツとスカートを交換しなくては」
「……はい」
「うふふふふ〜〜可愛い♪ 溢れる母性本能がマキシマムブースト〜〜〜〜〜♪」
ルーミルはスキップしながら、濡れた布団を両手に取り、洗面台の方へと向かっていく。
その様子はまるで、赤子の世話を楽しむ母親のような様。
状況が状況なだけに、何も言い返せずに終わってしまった私。
「……夢の中で負けたら、罰としておねしょさせられるとか、早く言って欲しかった……」
戦いに負けた悔しさに浸り、次の戦いに負けぬよう、意気込んでいたというのに、朝起きたら、このざま。
涙目になりながら、ベッドに両腕の拳を強く殴りつけて決心した。
「夢であっても、私はもう、二度と負けない……!!!」と。
「うふふふぅ〜〜フリルのショーツたくさん買いに行かないと〜〜♪」
……
……




