表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/87

第25話:メルボルン拡張計画(後半)

「作戦や人員ごとに状況は変動しますから、常に最良の選択ができるよう、タコ壺の大きさを分けています」

「そのタコ壺は一体誰が制作をしているの?」

「とある研究員たちが作っています。研究員がタコ壺を制作し、超循環士がタコ壺の中に力を注ぎ込み完成させます」

「イデンシのタコ壺って手作りなんだね。じゃあ、あまり大量生産できないでしょ?」

「ええ……あまり作戦の失敗を繰り返すのは私たちにとっては不利益。長い目で見れば、研究員や私たちが生涯に生産できるタコ壺の数も限られますし」


 作戦を行うなら確実にということか。

 考えさせられるな。 


「いずれの悪魔も私たちのエリア拡張に対して優先的に妨害を仕掛けてきます。中には、普段見かけないような強力な悪魔も」

「……ということは」

「ハナが来る可能性もゼロではない」

「…………」


 この時代のハナはどんな顔をしているんだろう。

 昔みたいに、ニコニコしながら人を殺しているのだろうか。

 それとも……


「少なくともハナが来てしまえば作戦は中断。彼を相手にしたところで、こちらの戦力が削がれるだけ。見つけたら即座にタコ壺を見放し撤退してください」

「……ハナは今どこにいるんだろう?」

「さぁ、彼は随分と気まぐれです。私たちの開拓に興味を示さないこともあれば、気晴らしに人を殺しに来ることもあります」

「それって、開拓の際に随分と計画を立てにくくない?」

「全くです。半年かけて練った作戦がパーにされたときには、家にあった酒が全部無くなりましたよ」


 といいつつ、今の思い出しイライラでルーミルはテーブルに残っていたお酒を取ろうとするが、それを静かに私が阻止する。

 先程の悲劇の第二ラウンドを、真面目な話をしている最中に引き起こすものでもない。


「私は、その開拓戦というのを通じて強くなれということだよね?」

「一度、命を狙われるという体験をした方が良いです。自身への殺気は感覚でしか覚えられません」


 あまり覚えたくはない感覚だろうが、最終的にハナを止めるには必要になるステータスだろう。

 少なくともルーミルより強くならなければ、スタートラインには立てない。


「まあ、もし悪魔に殺されかかったとしても、私がいい感じに始末をしておきますので、安心して訓練に励んてください」

「……ああ、まあ。どうも」


 少なくとも完全に殺される心配はない安心感を感じるが、ルーミルの悪魔に対する殺意力に不安を感じるなんとも絶妙な心地。

 しかし、私には引き下がるという選択肢がなくなった以上、この状況を正面から受け止められるだけの度量を持ち合わせなくてはいけない。


「やるか……」


 習うより慣れろ、とりあえず行けばわかる。

 それに、スースーとするスカートに慣れなくてはいけないという微妙な悩みも解決しないといけないからね。


 ただ、悪魔と戦うには一つ準備が必要なことがある。


「ルーミル」

「……はい、何でしょう?」

「刃物を取り扱うお店を紹介してほしいんだけど」


 ……

 ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ