表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

織姫と彦星 2015

作者: 龍ケ崎 檸檬

今年の夏。

七夕の季節です!!


速攻で書き上げました!!


……適当かもしれませんが、どうぞ!


not side


月が見事で綺麗な三日月になり、とある館では二人の女性が何やら話をしていた。一人は老婦。もう一人は────。


「姫様ー。姫様や」

「はい、こちらに」


そう呼ばれ現れたのは、見事なまでに着飾っている可愛らしい女の人だった。


「今日は雨も降ってはいませんよ?念願のあの方に逢いに行くんですか?わたしゃ、お止めしませんよ?」

「そうね、ばぁや」


ばぁやは、彼女があの方に逢いに行くのを別に止めもしない。なぜなら彼女とあの方のことをずっと陰ながら見守ってきた、この家のことをよく理解している人でもあったからだ。


「今日は、晴れましたね……彦星様」


そう言って彼女は静かに窓の方に移動しそれを開けた。窓を開けた彼女────その人こそ、この世で一番美しいとされている、織姫であったのだ。


「ささ、御父上に見つからないように、お出掛けなさいませ。御父上が何と言おうと、姫様を河のほとりまで行かせますよ?」


織姫は涙を流した。ここまで織姫のことを見てくれて、考えてくれた人は母上とこのばぁやしかいなかったにすぎない。


「ありがとうっ……ございます。ばぁや……っ」


織姫はばぁやに抱きつき、涙を流したあときちんと拭って天ノ川へと向かったのだった────……。




天ノ川に着いた織姫は、あたりを見渡した。ちゃんとあの人がいるのか……、ただただ心配で胸が潰れてしまうのではないか……。そう、考えていた……。


────その時。


「織姫っ!!!」


(聞こえた……。確かにあの人だ……)


川の向こうに小さな人影が見えた。去年逢えなかった……あの人に……。


「ひ、彦星様っ!!」


漸く逢えたのだ。時を超えて。

人間にはたかが2年……、そう思われているのだが、二人にとっては物凄く長い2年

だ。どれほど逢いたかっただろう。去年は雨で天ノ川が洪水被害にあい、逢えることができずに今日までなんとかやり過ごしてきた……。それが今、現実に二人は逢えたのだ。


「やっと、逢えましたねっ……。やっと……!」

「織姫を忘れた日など一度もない!毎日毎日、織姫のことを思っていた!」

「彦星様……」



天ノ川を超えて、二人は今。漸く幸せを掴むことができたのだった……。


「織姫、大好きだ…」

「私も……彦星様……」





────来年も、逢えますように────



fin

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ