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【自嘲・永遠ということ】
【自嘲】
眠るまぶたのその奥に
浮かぶあなたの姿は揺らぐ
幾度ともなく応えた声は
確たる答えをつむがない──
黄金の月は首飾り
輝く星々は髪飾り
いくら飾ってみたとして
誰がそれを映し出す……
風は鳴く
空は沈黙を続け
夕闇が小さく笑った
2011/10/7
【永遠ということ】
ただ 歩む先に 孤独が荒野を広げていたとしても
あなたを癒せるものなど 何もなくても
ただ「愛してる…」
その言葉の先に 広がるのは
あなたの優しさだけ
「愛してる…」 その言葉が
例え あなたに届けられなくても
全てを抱き生き続けて
全てを包んで行くのですか?
この世にある全てが あなたを拒んでも
あなたは守り続けていくのでしょう
あなただから信じられる
君だから託せるものがある
全てを許し
その背にある翼で飛び続けるのでしょうか
あなたの涙は誰にも拭えない 拭えやしない
心の奥底に流す涙は 澄んだ泉のように──
その翼は神の腕にも似た慈愛を湛えて
あなたがあなたであるべきか それとも……?
いくばくかの罪 背負うとも
あなたと同じ刻を生きられなくとも
この心を連れていって
2012/04/17