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三百階層

 マザー、第三百階層は娯楽がひしめき合っている。カジノ、競馬、パチンコ……。この【マーダスコーポレーション記念レース】もその一部だ。

 地球を一周(最新のエンジンで十二秒)して元の位置に止めるというレース。ワールドチャンプの【ウィシュラー・ダズフェローズ】は賞金王でもあり、年間二億ドラ。コマーシャルなどレース以外でも五千万ドラ稼いでいる。


「よう相棒! 調子はどうだい?」

 相棒と言うのはウィシュラーの愛車。ウィシュラーは独身で二十五歳。二百階層に住んでいる。マザー産まれマザー育ち。背は百七十センチ。

「はい。【ウラー】。調子はいいですね」ウラーと言うのはウィシュラーの愛称だ。愛車は流暢に応えた。

「今日は相手があの【女神】だぜ?」女神とは女性ドライバーで今活躍中の選手だ。

「でも、俺らには勝てねぇな!」

「はい、ウラー、隕石でも落ちてこない限りあり得ません」

「おいおい、隕石の方が珍しいだろって! 【マーダス・レーダー探知機】に引っかかると太陽だろうが焼け死ぬぜ?」

 と、談笑していると、メカニック達も集まってきた。そろそろ準備の時間である。


「ウラー! 調整はばっちりだぜ!」

 と、整備士が。

「サンキュー! よし! 行こう相棒!」

 いよいよレースだ。

「ウラー、隣に女神がいます」

「なんだよ! マスクしてらぁ!」顔を見たかったのでしょんぼり。

「おいおい! 女神さん! 果たしてあんたにこのレースのGが耐えられるとは思えないな!」

 Gとは重力のGである。マザーを一周十二秒だ! 戦闘力何億だよ!

「……」

「無視か耳が聞こえないのか? まあいいさ敵の一人として扱うだけさ」

「……」


 両者スタート位置に着く。勝負は十二秒、八百長は今回はなし、勝てば官軍負ければ賊軍!


 いざ! スタート!


 このコースはマザーを一周できるので、地面から天井が余り高くない。ウラーは調子が良かった。だが、女神はそんなウラーより速く、そこで、起きた。天井滑落。ウラーと女神の安否は?

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