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WTD

第1章: 運命の交差


街の喧騒が漂う中、1人の青年、レイは駅から帰る道を歩いていた。交通信号が青に変わり、歩道を横断しようとしたその瞬間、彼は何かの違和感を感じた。右方からスピードを上げ迫りくるトラック。動けずに立ちすくむ少女。レイは咄嗟にその少女を前方に突き飛ばした。次の瞬間目の前が真っ白になり過去の映像がいくつもフラッシュバックした。


ふと目を開けると、彼の前には泣き叫ぶ少女がいた。しかし、彼女の顔は見えなかった。何かを伝えようと言葉を発しているように見えたがレイには分からなかった。それでも、彼は確かに何か大切なものを失った気がした。


「あぁ温かい、なんだ俺の血か…」

「このまま死ぬのかな。」


そのまま彼は意識を失い、異世界の風景が広がる夢の中へと引き込まれていくのを感じた。彼が再び目を覚ましたとき、彼はまったく見知らぬ場所に立っていた。そこは草原に囲まれた美しい異世界だった。


「これは…どこなんだ?」

「よくある異世界転生ってやつかな」


レイは呆然としながらも、不思議な冒険の始まりを予感していた。同時に、彼が交通事故で見た少女のことを考えていた。その少女が誰なのか、彼に何を伝えようとしていたのか、そしてなぜ彼が代わりにこの世界に来たのか、すべてが謎めいていた。


未知の世界と、交錯する運命の歯車が、レイの運命を大きく変えることを知る由はなかった。


レイはすぐに彼を取り巻く現実に立ち戻りました。

彼は自らが異世界からやって来たことを確信し、心を決めて新たな冒険を始める決意を固めたのでした。


「まずは村か町を探すのがセオリーだよな」


レイは、広大な草原を進んでいきます。彼は異世界の美しい景色に心を奪われつつも、目的地である村や町を見つけるために進んでいました。


すると、彼の前方で若い少女が慌てて逃げ惑っている姿が現れました。少女は怯えた表情で後ろを振り返りながら逃げているようでした。その後ろにはコウモリらしき魔物が迫っていることが分かりました。


「うわ、いきなりイベント発生か」

「でも俺武器何も持ってないしな」


レイはおもむろにその辺の石を拾って投げてみる事にしました。

するとチート級のスピードで魔物に向かって石が飛んでいきましたが、

間一髪のところで魔物には当たりません。


「キィイギィイギイイ」

魔物は魔物語のような言葉を発し、少女ではなく目標をレイに変えたようでした。


「やば、こっちに向かってくる」

「数打ちゃ当たるか」


レイは迫りくる魔物にお構い無しで石を投げつけ

魔物の撃退に成功しました。


恐怖に震え動けないでいる少女に近寄るレイ


「もう大丈夫だよ」


少女はレイの声に驚きながらも、少しずつ落ち着つき、恐怖から解放されたようでした。


「ありがとうございます…助かりました…」少女は小さな声でレイに感謝の意を示します。


レイは優しく微笑みながら、少女の手を取ります。

「心配しないで、大丈夫。女の子を守るのは俺の使命だから。」


「使命…?」少女は不思議そうな表情を浮かべます。

レイは少し考え込んだ後、自己紹介をします。

「ああ、そうだ。俺の名前はレイ。君の名前は?」

「私はユナです。村から町へ物資を買いに行く途中でガーゴイルに襲われてしまって。」


「そうだったんだ、無事で良かったよ。」


「ところで町に向かう途中なんだって?」

レイはユナの話を思い出しました。

「じゃあ、一緒に町に行こうか?俺も村か町か探していたんだ。」


ユナは驚いたようにレイを見つめますが、その後に嬉しそうな笑顔を見せました。

「本当ですか?じゃあ、お願いします。助けてくれたお礼を申し上げたいし、一緒に行けば安心です。」


「そうだな、一緒に行くことにしよう。ユナが町で物資を買いに行くのを手伝ってあげるよ。」


2人は協力し合いながら町へ向かう道を進んでいきます。

途中、ユナは自分が町と町の中間地点にある小さな集落で暮らしていること、

最近になって魔物が人間を襲撃するようになったことを聞きます。


「ところでレイさんは何故あんな所にいたんですか?」

「実はさ…」

レイは自分が別の世界から来た事

別の世界での記憶があいまいな事をユナに話しました。


ユナは驚きながらも興味津々にレイの話を聞きました。

「レイさんがこの世界に来たことは何かきっと使命があるんだと思います。」


ユナの言葉に、レイは少しだけ不安を感じながらも、彼女の言葉に勇気づけられました。

確かに、異世界に来た理由が何なのか、そしてこの世界で果たすべき使命があるのかもしれないと思いました。


「そうだな、きっと何かがあるんだろう。でも、それを探るためにどうしたらいいんだろう…」

「町で冒険者ギルドに登録してみるのはどうですか?」

「冒険者ギルドに登録すれば、さまざまな依頼やクエストを受けることができます。

きっと、レイさんがこの世界にきた目的も見つかりますよ!」


2人は町に到着すると、早速冒険者ギルドを探しました。町の中心にある立派な建物が目印で、ギルドの扉を開けると中はにぎやかな活気がありました。様々な冒険者たちが依頼を受けたり報告したりしている光景が広がっていました。


「ようこそ、冒険者ギルドへ!」元気な声が迎えてくれたのは、ギルドの受付担当である女性でした。


ユナが笑顔で声をかけます。「初めてなんですが、この方が冒険者になりたいんです。登録の手続きをお願いできますか?」


リリス「もちろん、大歓迎です!まずは簡単な手続きをお願いしますね。名前と得意な武器やスキルを教えてください。魔力測定が終わったらパラメーター化して、その能力値に合わせて冒険者ランクを登録しますね。


「得意な武器やスキルって言われてもなぁ…」

「石でガーゴイルをやっつけちゃうぐらいなので、きっと体術スキルや

遠距離攻撃のスキルが高いんだと思いますよ!」


受付担当のリリスは興味津々で2人の話を聞きます。


「なるほど、体術のスキルが得意なのですね。それは強力な武器ですよ!」彼女は感心した様子で言います。


「魔力値も測定しましょうね。」

リリスは水晶を取り出し属性と数値について説明をしてくれました。


水晶の色の変化

赤…炎属性

青…水属性

緑…風属性

黒…闇属性

黄…光属性

紫…雷属性

オレンジ…土属性

それ以外の色…特殊・複数属性


数値

1~50…魔法適正無し

51~100…魔法適正弱

101~500…魔法適正中

501~1000…魔法適正強

1001~10000…神話級魔術師

それ以上…ユグドラシル級魔術師


「どれどれ」

レイは両手を水晶にかざし念じてみた。


すると水晶は眩い黄金色に輝きだしました。

「レイさん、あなたの属性は黄色い輝きです!つまり、光属性の魔力が強いということですね!」

数値はと…


0!?


「どうやら魔法属性は光だけど適正はないみたいですね…」

「なんだよー異世界ぐらいチートさせてくれてもいいのに」

レイは体術スキルだけの能筋だったことに落胆した。


「レイさん、魔法適正はなくても大丈夫ですよ。体術スキルが高いだけで十分に頼りになる冒険者ですよ!」

「そうだよ、レイさん。適正がなくても、あなたの力はすごいんだから。だってユナを助けてくれたんだもの」

優しい2人のフォローに胸が痛い…


「ありがとう。適正がなくてもやってやらぁ!」


「素晴らしい!それでは、冒険者登録が完了しました。レイさん、あなたは初級冒険者ランクに登録されました。これから様々な依頼が舞い込んでくるでしょう。冒険者ギルドはあなたたちの成長を応援しています!」


こうしてレイは冒険者としての道を歩み始めたのだった。


エリア「ねぇ、さっきの水晶の色だけど光属性とは違う見た事のない光り方に見えたけど?」

リリス「そう?でも数値も0だったし魔法適正はないんじゃないかな」

「あ、水晶にヒビ入っちゃってる…ギルマスに怒られちゃうよ~」


エリア「まさか、それは……ユグドラシル級魔術師!?」


リリス「そんなことあるわけないじゃない。それはヒビが入ってるだけだよ。冗談じゃないわよ。」


エリア「でも、あの黄金色の輝きは……」


リリス「…ユグドラシル級魔術師なんているわけないわよ。あれは伝説だけの存在だから。」


エリア「ああ、そうよね……。」


エリアはリリスに対してぼそりと呟いた後、元の受付に戻りました。


第2章: ギルドの依頼


ユナ「レイさん町まで連れてきてくれてありがとう!

私はギルドで傭兵さんをお願いして村に戻りますね。」


レイは優しく微笑みながらユナに答えます。「いいえ、こちらこそありがとう。ユナに出会えたおかげで、これから何をしたらいいのかわかった気がする。」


ユナも微笑みながら、レイの手を握ります。「私もお世話になりました。レイさんの旅が落ち着いたら私の村にも遊びにきてくだいね。約束ですよ。」


2人は互いの手を握り締め、信頼と絆を感じながら別れの挨拶を交わしました。ユナは村に戻り、レイは一人で冒険者ギルドの依頼を受けることにしました。

ギルドの中は賑やかで、様々な冒険者たちが自分の次に挑むクエストを探していました。


受付のリリスが笑顔で迎えてくれます。

「こんにちは、レイさん。一人で冒険をするのですね。どんなクエストを受ける予定ですか?」


レイは迷った末に、まずは初級クエストから始めることに決めました。

「初心者向けのクエストをお願いします。」


リリスは冒険者ランクに合ったクエストを案内してくれます。「こちらが初級クエストのリストです。一番人気のある"森に住むゴブリン討伐"がオススメですよ。他にも様々な依頼がありますので、自分に合ったものを選んでくださいね。」


このクエストは初級者にも挑戦しやすく、しかも経験値と報酬が十分に得られるとのことでした。


「では、このクエストを受けます。」レイは自信を持ってリリスに伝えます。


リリスは応援の笑顔で頷きます。「そのクエストは冒険者たちにも人気がありますよ。頑張ってくださいね。」

「ただし立ち入り禁止エリアがあるのでそこは絶対に近づかないでくださいね。」

どうやら結界石が貼られていない奥のエリアには恐ろしい魔獣がいるようで、

上級冒険者がパーティーを組んでも討伐できなかったらしい。








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