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Re:フレンドワーズ ~家名すらない少年、ディストピアで生きていく~  作者: コヨコヨ
ヘイヘ&フリジア:調査偏

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肩幅サイズの穴

「ん…」


そこにいたのは魔族兵だった。


黒い鎧に大きな体…見覚えがある。


「ここからはあまり喋らない方がいい…。念話で出来るだけ意思疎通しよう」


「わ、分かった…」


ここに魔族兵がいるとなれば…まだ街は魔族の手の中にある。


「フリジア、あの魔族兵が移動したら僕たちも移動する」


「分かった」


目線の先にいる魔族兵は大きなあくびを1回したあと、偵察に行くのか移動し始めた。


「よし…行こう」


僕たちは茂みから抜け出し、街の方向に向かって移動していく。


しかし…


「何だこれ…」


街の周りに生えていた木は一切なくなっていたのだ。


魔族の仕業だろう…このまま街まで走れば、僕たちは敵に丸見えだ…。


「元からこんなに離れてたの?」


「いや…以前は木の無い場所にも生えていたんだ…」


「これじゃあ…あそこまで行くには骨が折れそうね…ん? でも何かあそこにあるよ…」


フリジアはちょうど木々が残っている付近に指をさす。


「ん… 本当だ何だろう、穴?」


そこには人がギリギリ入れる穴が開いており、何となく見覚えがあった。


「これ…。獣人族が開けた穴だよ…。僕一度通った覚えがある…そうか、外にまでつながっていたんだ…」


「え? 獣人族? 何で獣人族がかかわってきてるの…」


「あ、そうかフリジアはまだ知らなかったんだっけ…。人族と魔族の戦いに獣人族も関わってきていたんだよ」


「その獣人族が開けたのがこの穴なの?」


「多分…確証は持てないから、僕が確かめに行くよ」


「ちょっと待って、危険なのはヘイヘ君も同じでしょ。ここは魔法の出番だよ」


「魔法?」


「そう、ちょっと待ってて…」


フリジアは穴に近づいていくと掌を穴に向ける。


『ウィンド…』


そう小さく呟くと風が穴の中へ吸い込まれていく。


少しすると…


「うん…大丈夫、中には誰もいない…。それに多分あの街までつながっていると思う」


「凄い…そんな細かいところまで分かっちゃうんだ、魔法って便利だね…」


「ちょっとコツを掴めば誰でもできるよ。壁に風を反射させながら進ませるの。途中に何かがいればそこで風は当たる。当たらなければ何もいないし、風が通り抜けるような感覚があれば地上に繋がっている。魔法を放った場所から出口まで到着した時間をざっと考えれば、今の結果にたどり着くってわけ」


「ヘぇ…フリジアって見た目によらず賢いんだね…」


「見た目によらずは余計だよ」


「ごめん…つい」


「それじゃあ、さっさと行こう。時間がもったいない」


「そうだね…。よし、僕が先導するよフリジアは後ろをお願い」


「分かった」


僕は先に穴へ入り、中の様子を再度確認する。


「ん…よいっしょっと…結構狭いな…」


穴の大きさは僕の肩幅が丁度入るくらい。


計算されていたかのようにぴったりの大きさだった。


穴から内部に侵入すると、真っ暗な状態で先は全く見えない。


僕が内部に入るとフリジアはするっと入ってきた。


『フラッシュ』


フリジアは呪文を唱えると光が生まれ真っ暗闇だった視界は開かれる。


「やっぱり誰もいない…明かりも付いていない状況から察するに、この場所は移動でしか使われなかった場所なんだろう。よし…進もう」


僕とフリジアは駆け足で内部を一気に移動する。


そして反対側に到着した。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


もし少しでも、面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、差支えなければブックマークや高評価、いいねを頂ければ幸いです。


よろしければ、他の作品も読んでいただけると嬉しいです。


これからもどうぞよろしくお願いします。

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