東国到着
その他の5人は交代しながら見張りと睡眠を交代していく。
すごくきれいな星が見えているにも拘らず、今その星を見ている余裕はない。
レオンはエジンと交代し眠りにつく。
――明日…上手くいけば東国内に逃げ込めるだろう。そうすれば今の状態よりは安心できる。
レオンは目を覚ますとあいにくの天気だった。
「雨か…昨日あれだけ晴れてたのにな…。水分補給になるが…進むにつれて体力が奪われる。濡れたままの服でいた場合、体温が一気に下がり動きは鈍くなってしまう。それは俺たち人間だけじゃなく他の動物や魔物もそうだろうが…後5キロメートルか…。厳しいラインだな…体力の限界と色々かみ合わせても、進んだほうがよさそうだ」
「そうだな…ここもいつまでバレずにいられるか分からない」
「一気に行ってしまえば5キロメートルなんてあっという間っすよ」
「そんな簡単な話じゃないだろう…事態はもっと複雑に絡み合っている」
「そうだな…後少ししたらこの場を離れ、東国へと向かう。方位磁針からして、ここから東に向えば東国が見えてくるはずだ」
その場にいる全員が残りの干し肉を食べ少しでも空腹を満たす。
体力が落ちていると、魔力の回復も遅い。
リーシャの回復魔法もあと数回しか使えなくなっていた。
そして日が差してきたころ…リーシャたちは東国に向けて出発した。
先日と同じようにダイヤモンド状に並び、辺りを確認しながら進む。
ラーシュの感覚も戻り、比較的魔物との遭遇は避けられている。
このまま行けばすんなり東国に行けるとレオンは考え、一気に移動速度を上げる。
そしてようやく東国が見えてきた。
しかし…東国に近づくにつれ、長蛇の列が作られていた。
「うわ…こんなに人がいっぱい、まさかこの人たちもずっと逃げてきた人たちなの…。皆よくここまで無事に…」
「数が多いからだろうな…。」
「そうね…きっと襲われた人もいるだろうし、逃げ延びた人の中にも深い傷を負った人たちはいるでしょう」
「これだけ人がいれば、自分が狙われる確率は減るしな…」
そのまま、リーシャたちは濡れた状態で最後尾へと足を運ばせた。
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