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Re:フレンドワーズ ~家名すらない少年、ディストピアで生きていく~  作者: コヨコヨ
リーシャ&ラーシュ:避難偏

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ホムゴブリンからの逃亡

『タルピドゥ』が一瞬で地面を突き破ってきたのだ。


レオンが見たところ…顎に剣が刺さった形跡はない。


先日とは違う個体だと思うが、姿形はとてもよく似ている為、判断は難しい。


タルピドゥは剣に刺された部分を魔力によって回復した可能性だってある。


どちらにせよ、レオンはラーシュの助言によってゴブリンの矢とタルピドゥの攻撃をかわせた。


ゴブリンの放った矢はタルピドゥの鋼鉄な装甲に弾かれる。


ホムゴブリンとタルピドゥは正面を向き合い、今にも殺し合いが始まりそうだ。


いや…すでに始まっている。


6人を囲っていた残りのゴブリンは既にタルピドゥへ攻撃の対象を移行させていたのだ。


――これはチャンスだ!


レオンは地面を蹴り上げた反動で空中に跳躍してた…。木の枝を足場にして…エジンたちの元へ戻る。


「今だ! 逃げるぞ! 10時の方向へ移動し、そこから方角を確認したのち東国へのルートを再度考える! 今は一目散には走れ! 奴らはそう簡単にくたばらない…。ホムゴブリンとタルピドゥが対等している間に出来るだけ遠くに移動するぞ」


エジンは後方を確認した…。


どうやら既に戦闘は始まっているようだった。


リーシャ達はその場を離脱した。


タルピドゥがホムゴブリンを引き付けたおかげで生き残れたのだ。


――出来るだけ遠くへ。


レオン達は安全を確認しながら、移動速度をさらに上げる。


リーシャとラーシュだけでなく他の5人ですら限界に近い状態となっていた。


体に鞭打って動かしているものの、緊張と疲労に加え…重度の貧血、毒による全身のしびれ…息もしづらく…視界は右往左往と揺らぐ。


レインとエジンはリーシャとラーシュの2人を抱え更に走る。


「今は逃げるしか…。できれば、安全な所へ…」


――この森に安全な場所などあるのだろうか…。


レオン達はその後も逃げ続け、奴らの攻撃範囲から抜けられたようだ…。


「やっと逃げられたか…」


「ああ…そうみたいだな。だが奴らが俺たちの匂いを覚えて場合、再度追ってくる可能性は十分あり得る。さっさと東国に向わねえと」


レオンとエジン他の3人はリーシャの持ってきた薬草を噛み締めながら、東国まで残り約5キロメートル地点まで来ている。


しかし、レオン達はこれ以上進むのは体力や精神面から考えて難しいと判断し、洞窟で一時避難している。


「あと5キロメートル…ここまで来たらあとは安全に、そして周りに気を付けて行かないとな…」


半径5キロメートル地点に何がいるか分かったもんじゃない。


盗賊や野盗がわんさかいる可能性だって0%ではない。


「俺たちがそうだったように、避難しようとしてきた人たちから賃金を奪い取って利益にするのは悪党の常とう手段だ」


「はい…慎重に向かわないとですね。…それにしても東国の中はどうなっているんでしょう」


エジンはラーシュをそっと洞窟の床におろす。


「分からん…このまま上手くいってくれると良いんだが…。それに、人族が勝っていればこんな逃げたりせずにさっさと王都へ戻った方が大金を貰えると思うんだがな…。とりあえず今は体力の回復を優先した方が良い…。少しでも体力を回復しておかないと東国まで持たないだろうからな」


レオンはリーシャを離す。


リーシャは硬い洞窟内に腰を下ろし、背中を壁にくっ付けながら眠りにつく。


ラーシュはリーシャの膝枕で眠った。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


もし少しでも、面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、差支えなければブックマークや高評価、いいねを頂ければ幸いです。


毎日更新できるように頑張っていきます。


よろしければ、他の作品も読んでいただけると嬉しいです。


これからもどうぞよろしくお願いします。

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